独自の電子マネー「円天」を使って多額の出資金をかき集めた波和二L&G会長は、2月5日に組織犯罪処罰法違反容疑で逮捕された。その時、細川たかしは東京・明治座の「細川たかし 長山洋子特別公演」の舞台を務めていた。その公演も24日に終了して、次に目立つステージといえば3月13日の北海道道立総合体育センターの「にっぽん演歌の夢まつりin北海道」ぐらい。やはり円天騒ぎが影響しているのだろうか。
「スキャンダルに敏感なのはNHKばかりではない。自冶体管理のホールも同じ。円天騒ぎが収まるまでは、地方公演もこれまでのようにはいかない可能性がある。しばらくは厳しい状態が続くかもしれませんね」(芸能関係者)
実力、人気を兼ね備えたトップスターとして、歌謡界に君臨してきた細川だが、円天問題が起きてからはピンチの連続。一昨年のNHK紅白歌合戦は自主的に“辞退”したが、昨年はついに紅白落選の憂き目をみた。これは円天騒ぎだけでなく、昨年10月に「週刊新潮」で暴力団組長とのゴルフコンペ参加を報じられたのが、輪をかけた結果だろう。
これでテレビ番組からお呼びがかからなくなったばかりか、「あれ以来、NHKではラジオでも細川の曲さえオンエアしていないようです。テレビだけでなくラジオもとなれば、CDの売り上げに響くのは当然です」(前出・芸能関係者)
テレビ等での露出が極端に少なくなったのが響いたのか、円天騒動以後は新曲のCD売り上げも伸び悩んでいるという。
円天は会員を勧誘する目的で、歌謡コンサートを月平均で10回も開催していた。これには細川だけでなく長山洋子、坂本冬美ら人気歌手が出演していた。なかでも細川は、この円天コンサートに50回近くも出演していたため、円天の“広告塔”と呼ばれていたのだ。
「波会長をオヤジさんと慕っていたし、会長も細川を可愛がっていた。1回につき1000万円以上のギャラが出ていたというから、細川にとって円天は金のなる木だったのでしょう。ただ、その代償はあまりに大きかった」(音楽関係者)
昨年5月には「被害者の会」から細川ら4人が総額で約4500万円の損害賠償請求訴訟を東京地裁に起こされている。その裁判が決着するまでは、どうやらテレビや大舞台での復活は厳しい。下手をすれば永久追放にもなりかねない事態ともいえる。円天に深入りした細川のピンチは、まだまだ続きそうである。