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キャバ嬢が生まれる瞬間(56)〜新たな世界に飛び出したかった女〜

新垣あかね(仮名・20歳)

 私は中学、高校と女子高に通っていたため、10代の頃はほとんど同年代の男性とは接点がなかった。そして高校を卒業し、服飾系の専門学校に入ったものの、そこも女子ばかりのクラスで男性との関わりはなし。そこで私は思いきって、出会い系サイトに登録してみることにした。

 掲示板への一回の書き込みで男性から何十通ものメールが届き、その中のいくつかには自撮り写真が添付されていた。ほとんどが私のタイプとはかけ離れた人だったけど、1枚だけイケメンの写真があったんだよね。それで会いに行ってみたら、マスクをした男性が立っていて、一緒に喫茶店に入った。その人は喉が渇いていないからと何も頼まず、マスクも外さなかった。それと彼はキャバクラにハマっているらしく、お気に入りの嬢はこんな子だとか、そんな話をずっとしていた。

 当時、男慣れしていなかった自分は大人しく聞き手になることしか出来なかったんだよね。まあそれでもイケメンなら我慢しようと、つまらない話にも耐えてた。そしてお店を出ると、そのまま手を掴まれてホテルへ入った。私も正直早く経験したかったし、タイプの男ならいいかと思っていた。だけどいざベッドの上で行為が始まって、その時、初めて彼がマスクを外したのだけど、素顔は似ても似つかない平凡なおじさんだったのだ。でもそこで跳ね除ける勇気もなく、結局は受け入れてしまったのだけど、その瞬間から何かが私の中から変わったんだよね。今まで守ってきたものが一瞬にして崩れ去ったことで、もう何もかもがどうでもよくなっちゃった。

 それから私は色々な男に会い、ファッション系の仕事も諦め、夜の仕事に就くことになった。キャバクラの仕事はなんだかんだで楽しい。今まで見たことがなかった世界を垣間見れるからね。今後も色々な世界を吸収して、自分をレベルアップさせていくつもりです。

(取材/構成・篠田エレナ)

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