1人はデビュー10年目で初の本格参戦を決めた池添謙一騎手。「さらに腕を磨きたいと思い、あえて競争の激しい舞台を選んだ。2年前に来た時は何もできず悔しい思いだけが残ったが、当時とは違う面を見せたいね」
闘志満々の殴り込みに反して、騎乗馬の確保は容易ではないが、「結果を出せば馬は自ずと集まるもの。まずは最初の重賞(函館SS 7月1日)を狙っていく」と結果主義に徹する構えだ。
「関東トップジョッキーの(横山)ノリさんとも接して、いろいろ吸収できれば」馬券的にもこの貪欲さは見逃せない。
一方、デビュー2年目の田中博康騎手は新天地で新たな出会いを期している。
今年16勝(10日現在)を挙げ、東西リーディング32位につける裏には「年明けの小倉滞在で他厩舎とのつながりが持てたのが大きい」と自己分析。自厩舎(高橋祥)のバックアップが少ない北海道を夏の舞台に選択したのは、さらなる飛躍を誓うがゆえだ。
「東西を問わず関係者に顔を覚えてもらうには、日々の積み重ねが大事。競馬も最低で1週1勝のノルマを課して挑みます」列島縦断の武者修行が期待の台地にも新風を吹かせるか。