「平松氏が前回の選挙で反対を唱えた都構想が住民投票で否決された。つまり自分の訴えが認められたわけで、再び出馬の意欲があると伝えられます。しかし、一度手アカがついた候補を、大阪という土地柄がどう受け止めるか。党の判断も微妙」(大阪の自民党市議)
そこで急浮上しているのが、都構想住民投票で自公の旗振り役と各党の調整役を担い、“反対派”を勝利に導いた柳本顕・自民党大阪市議団幹事長(41)だ。
「実は7月に入り、自民党の歴代議長経験者らが市長選の対応を協議しました。そこで柳本氏の名が挙がり、有力候補として浮上したんです。その実績もさることながら、住民投票前のテレビ討論で、貴族顔の優しげな顔立ちながら橋下氏に一歩も譲らず渡り合ったことで知名度を上げ、特に女性から圧倒的な人気を得た。そのため、今回の市長選でも十分戦えるという話が出たんです」(自民党幹部)
柳本氏は、大阪西成区選出の5期目の議員。
「叔父は柳本卓治参院議員。父親も市議会議員を務めた政治家一家で、地元では“西成の貴公子”というあだ名まで付いている。岩本アナと同じく京大法学部出身。関西電力に就職した後、父親の急逝に伴い市議選に出馬したサラブレッドです」(大阪府議関係者)
そんな柳本氏擁立への動きの一方で、衆院議員の佐藤ゆかり氏(53)の名も。
「佐藤は昨年の衆院選で、落下傘候補として縁のない牧方市などの大阪11区で出馬。当選は無理という大方の予想の中、民主党の元官房長官・平野博文氏を破って当選しただけに評価は高い」(自民党関係者)
最後は、安保法案特別委員会で久々に“ソーリ節”を炸裂させ、安倍首相を謝罪に追い込んだ民主党の辻元清美氏(55)。
「高槻市など大阪10区選出。前回の自民党追い風の衆院選でも、比例区で復活を果たして運の強さを見せつけた。何より関西弁丸出しのキャラの濃さはピカイチ」(前出・政治部記者)
これほどの大物を相手に、たむけんは本気で戦いを挑むのか。“大阪夏の陣”に注目だ。