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一発屋芸人がはじめた“レンタルおっさん”

 一発屋芸人とは名ばかりで、じつは今もそれなりに金はある。しかし、年収は当然、全盛期の数分の1。シンルグライフなら、ギリ生活はできる。救いようのないのは、養う家族があるパターンだ。

 「あると思います」のエロ詩吟で一世風靡した天津・木村卓寛も、その典型例。2009年、『爆笑レッドカーペット』(フジテレビ系)を機にブレイクし、“新語・流行語大賞”にノミネートされるほどの人気芸人に。最高月収390万円になり、家賃24万円の高級マンションに住んだこともあるが、翌年から仕事が激減。

 すでに二児のパパで、毎日が生活苦。一時期はテレアポのアルバイトで糊口をしのいだが、リーダーへの昇格を命じられて、辞めた。そして今、新たな副職に手を染めようとしている。“レンタルおっさん”だ。

 これは、ユーザーに一般のおっさんを貸し出す新規のネットサービス。木村はテレビで存在を知り、およそ3か月前に登録。8回ほど、ご奉仕に努めた。昨年のクリスマスには、女子3人組の家を訪れ、ケーキを切りわけ、プレゼント交換を仕切る場を任され、5時間稼働で15,000円を手にした。

 割に合わないのは、登録料。毎月1万円+諸経費などで、年間13万円が必要なのだ。つまり、自己ノルマを課して回数を重ねなければ、赤字が累積していくのだ。

 木村は、出会った女性とエッチができるかも…という下心もあったが、実際には当然皆無。「アルトオモイマス」というハンドルネームで登録しており、サイトでは顔出しもしている。しかし、悲しいことに、実際に“お買い上げ”をされて、対面しても、大半が天津木村だと気づかない。

 木村は現在、何が仕事につながるかわからないというがむしゃらな精神から、漫才も、トークも、おっさん業も、そして詩吟も本格的に取り組んでおり、師匠に習うほどになった。所属するよしもとクリエイティブ・エージェンシーの舞台にも、しっかり立っている。

 今はまだ、本職のお笑い以外は手探り状態。だが、この種まきはいつか花が、咲きそうな気がするぅ〜♪ あると思います。

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