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狐の行列 in 東京都北区

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画像はイメージです。

 皆さんは2009年の年末、どんな年越しをしましたか?
 私は東京都北区王子で毎年行われている年越し行事、「狐の行列」に参加してまいりました! 「東京でキツネ?」と一瞬変に思うかもしれませんが、王子周辺に伝わる伝説を元にした行事なのです。

 むかしむかし、「王子装束稲荷神社」の大きな榎木の根元に、大晦日に関東一円から狐が集って、狐火を燃やしていました。村人たちはその火を見て、来たる年が豊作かどうかを占ったそうです。この話を元に、歌川広重(安藤広重)は江戸の名所の一つとして『王子装束ゑの木・大晦日の火』を描きました。こんな背景があり、地元の方々を中心に平成五年から「狐の行列」が大晦日から元旦にかけて行われています。
 要するに「みんなでキツネの格好をして行列しよう!」というイベントです。参加条件は「和装をしてくること」、「メイクをしたり、お面を被ったりして、キツネになりきること」。でも実はそれ以外にもいろんな苦労があるのです…。

【当日の流れ】
 着物でばっちりキメた私が王子駅に着いたのは、開始が午前0時にも関わらず、ちょっと早めの夜7時。まず「装束稲荷神社」のそばにある運営本部に向かいました。それにしても寒い…。
 運営本部で参加費500円を払い、参加証の木札をもらい、提灯を借ります。おお! 気分が盛り上がってきました。そして装束稲荷の横にある「王子くらしの器 やまわ」さんで、キツネのお面を物色…。東急ハンズなどでもキツネ面は買えますが、ここは種類が多い! 口が動くタイプなど、十種類以上を扱っていました。私は一番安い1200円を購入。そして、まだまだ時間があるので、キツネメイクをしてもらいに行きました。
 キツネメイクは区民会館など数箇所で、300円払えばしてもらえます。やけに可愛くなってしまいました。キツネというよりキャッツ? それは言ってはいけない(笑)。キツネメイク顔の上にキツネのお面をつけて準備完了! これがキツネの行列で人気のスタイルらしいです。
 そして、近くの飲み屋で時間をつぶし…夜11時半に装束稲荷の横に集合しました。この時間になると、周囲はキツネでいっぱい! 女性の参加者の方が多いようです。キツネの格好は妖しい魅力全開で「化かされてもいい!」という気分になってきます!!
 楽しく過ごしていると「参加者の方は列を作ってくださ〜い」とのお声が。「来年は少しでも生活に余裕を!」なんてリアルなことを考えていると、ついにカウントダウンの時がやってきました! 3、2、1…、参加者全員で「あけましておめでとうございます」! 新年の挨拶と共にクラッカーを鳴らします(若干、タイミングがズレた人もいましたが、それはキツネに化かされたということで…)。

【行列スタート!】
 さあ、銀髪の大将狐を先頭に200名(匹)以上の大行列がスタート!! 装束稲荷を出て、王子稲荷を目指します。距離は1kmほど。信号などで止まりつつ、ゆっくりと歩みを進めます。しかし、とにかく寒い!! 正直なめてました。体の芯までズンとくる寒さです。寒さを紛らわせるために喋りまくっていたら、隣にいたキツネ美人と仲良くなれ、キツネの話をしながら、楽しく行進できました。多くのギャラリーの方が道路脇に集まり、何度も写真を撮っていましたよ!
 そして、厳しい寒さに耐えること一時間半ほど、深夜1時半にゴール地点の王子稲荷に到着! 初詣を済ませ、神楽を見学して解散となりました。寒い中、行列に耐えた達成感と、幻想的な神楽の舞で新年を迎えました。寒かったけど、とにかく楽しかったです!

 王子稲荷のようにキツネを祀っているお稲荷さんは日本中にあります。農作物を食い荒らすネズミを退治してくれるということで、農耕民族であった日本人には敬うべき存在だったのでしょう。一度、近くのお稲荷さんにお参りしてみてはどうでしょうか?
 そして、気が早いかもしれませんが、今年の年末は「狐の行列」で過ごしてみてはいかがでしょうか? そのときは寒さ対策を忘れないで下さいね(笑)。
 
(ぬらりひょん打田 山口敏太郎事務所)

「王子狐の行列2010公式HP」
http://ouji-kitsune.jp/

参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」
http://blog.goo.ne.jp/youkaiou

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