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菊花賞 復活なるか フサイチホウオーが背水の陣

 3冠クラシックの最終戦「第68回菊花賞」(JpnI 京都芝3000m)の最終追い切りが17日、東西のトレセンで行われ、巻き返しに燃えるフサイチホウオーが絶好の動きを披露した。神戸新聞杯は12着惨敗も、一時はクラシックの最右翼と呼ばれた逸材で、能力は折り紙つき。ダイワスカーレットで秋華賞を制した松田国&安藤勝のコンビが2週連続GI制覇にどんなマジックを見せるか、注目だ。
 完全に歯車が狂い始めている。前残りの展開に泣いた皐月賞(3着)から、1番人気に支持されたダービーでは7着に敗退したフサイチホウオー。そして、秋初戦の神戸新聞杯にいたっては12着に惨敗した。
 「前走は前に壁ができず、闘争心を欠いてしまった。馬込みでレースができていれば違った結果が出ていたかもしれない」
 松田国師はトライアルの敗因を振り返る。

 先週の秋華賞では繊細な牝馬の精神状態をうまくコントロールした。ケイコではダイワスカーレットの闘争心を内に秘めさせる調整を施し、これが功を奏した。今回は逆の方法で、中間はあえてホウオーの気持ちを前面に引き出すような攻めの調教を繰り返した。
 「男馬の場合はこれくらいビッシリと追い切る方がいい。この中間からいい気合が表に出てきている。父ジャングルポケットの猛々しさが出てきたね」
 前走で足りなかったメンタル面は強化された。あとは4連勝したあのころの底力を信じるだけ。トレーナーは最後の1冠に向けての巻き返しを誓った。
 「いかに馬込みの中でロスなく競馬ができるかどうか。じっくり脚をためて行ければ巻き返しのチャンスはあると思う」
 クラシック候補ナンバーワン…そう呼ばれた力をもう一度、信じる。

 【最終追いVTR】安藤勝騎手を背に、坂路で800m51秒5→37秒8→12秒7。ゴール前ではステッキ3発が叩き込まれる激しいケイコとなった。鞍上からの気合に応え、終いは力強く伸びて併走馬に2馬身先着。この中間を含めてハードに追われていて、3000mへ対応できる息はできあがった。

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