同じ日曜夜9時枠の『華和家の四姉妹』(TBS系)の視聴率が13.5%だったのに対して『イケ☆パラ』(フジテレビ系)は10.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。
主役がAKB48の前田敦子という大看板、また『マルモのおきて』の芦田愛菜ちゃんと鈴木福君の二人がドラマの役どころで友情出演と、高い話題性と期待を背負って始まったが、初回からいきなりつまづいた形だ。
『イケ☆パラ』の原作となった中条比紗也著の『花ざかりの君たちへ』(白泉社)は、1700万部を売り上げた人気少女コミック。2007年に堀北真希主演で『花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜』(フジテレビ系)としてドラマ化された。今回の『イケ☆パラ』は2007年の堀北版『イケ♂パラ』のリメイク版にあたる。
主演女優の人気や話題性ならば今までにもひけをとらない今回の『イケ☆パラ』だが、なぜこんなにも差が付いたのか?
その理由に「リメイクが早かった」ことを上げる業界関係者は多い。堀北版『イケ♂パラ』は男装した彼女のボーイッシュな魅力と、脇を固めるイケメン勢が人気を呼び、最高視聴率は21%、平均視聴率は17.3%と人気のドラマとなった。小栗旬や水嶋ヒロ、生田斗真らといった人気俳優らが出演していたのも記憶に新しい。
「視聴者に前作のイメージがある程度残っている状況で、設定もほぼ同じと来れば、見る側のハードルも必然的に高くなる。これで話の展開や内容に前作とはまた違った面白みがないと、視聴者に安易な二番煎じとレッテルを貼られてしまいかねない」(芸能関係者)
実際、視聴者の意見も辛らつなものが多く、ネットでは視聴率にかけて「コケメンパラダイス」等と揶揄する意見も多く見られた。
業界では、下手をすれば2週目にして早くも視聴率一桁の危機か!? とも噂されている。先日公開された『もしドラ』が、興行的には微妙な結果を残しているのも、それを裏付けるようで恐ろしい。
しかし、同じ『ドラマチック・サンデー』枠で前クールの『マルモのおきて』も、初回の視聴率が11.6%で当初は特に目立った評判もなかった。それでもじわじわと人気を伸ばし、最終的には平均視聴率15.8%と話題作へ成長した。
『イケ☆パラ』はまだ始まったばかり。今後の展開次第では『マルモ』と同じく大化けするかもしれない。