ダートから芝に矛先をかえた途端、ポンポンと連勝。宗像助手が「前走でどっちもこなせることがはっきりした。アグネスデジタルみたい」と評する芝&ダート兼用型クランエンブレムが、まずは“芝の”重賞制覇を狙う。
エンブレムは他馬と比べて、明らかなアドバンテージが2つある。1つ目は今回と同条件の前走・福島市制施行100周年記念で完勝していることだ。福島2戦2勝のクーヴェルチュールが、開幕週のバーデンバーデンCを制したように、小回りの福島は何かとコース適性がものをいう。
もう一点はその前走で古馬を既に撃破していること。レース前、宗像助手は「古馬相手にどこまでやれるか」と話していたが、好位から楽々抜け出す堂々の競馬。「時計(芝1800m1分46秒0)、勝ちっぷりともに文句なし。今年は3歳の方が強いかもしれない」と、レース前の不安はどこ吹く風だ。
また、宗像助手は「3走前の後、放牧に出して馬が変わってきた」とも。「帰ってきて体調が戻ったとともに、落ち着きが増した。そのせいか、レースを使っても反動がない」とキッパリ。今回の中1週も何ら心配材料にはならなそうだ。
父はサンデーサイレンスの後継種牡馬として社台ファームが1700万ドル(約20億円)で輸入したウォーエンブレム。ところが、父は筋金入りの硬派(?)で牝馬にはほとんど関心を示さず、産駒は数える程度しか誕生していない。その初年度産駒4頭のうちの一頭がクランエンブレムである。
「今回は3歳馬同士。重賞でも逆に期待が大きくなってきている」と宗像助手。話は早いが、ここで重賞をゲットすれば、希少な父の血を継ぐ後継種牡馬としての道も開けてくる。陣営、生産界ともに当馬に注がれる視線は熱い。