ふたりの出会いは、短期大学。男子にしては異例の短大に、1年浪人して入学したのは、岡田。すでにちょっと、おもしろい。いや。すでにちょっと、すべってる!?
上京するか、事務所を移籍するか、その岐路に立たされたのは、90年代後半。救ってくれたのは、『爆笑オンエアバトル』(NHK/現『オンバト+』)だった。
ネタブームの到来前、芸人たちが躍起になって、同番組への出場権をめぐってしのぎを削っていたころ、ますおかは一般審査員のジャッジで、満票を獲得。殿堂入りを果たした。
解散を考えたのは、00年前半。救ってくれたのは、漫才日本一決定戦『M-1グランプリ2002』だった。
ここで優勝できなければ解散と、胸に秘めていた増田にとっては、背水の陣。その想いが届いたのか、見事に優勝できた。決戦後、「テレビに出てる人だけがおもしろい人じゃない」と、涙ながらに語った増田のコメントは、その後、同コンテストを象徴するフレーズとなった。
卒業アルバムに、「将来は漫才師になりたい」と書いていたのは、増田。いっぽう、「無欲」と書いていたのは、岡田。絵に描いたような凸と凹。増田という有能な操縦士がいたから、ますおかは生き長らえたといっていい。(伊藤由華)