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京都大賞典 先輩タップダンスシチーの背中が見えてきた!? インティライミが完全復調

 いよいよ本物だ。王者を目指してインティライミが「第42回京都大賞典」(GII 京都芝2400m 10月7日)に挑む。一昨年のダービーであのディープインパクトの2着に食い下がった馬が、苦難の道を乗り越えこの秋、ジャパンC、有馬記念をにらんでいる。前走の朝日CCは完全復活を印象付ける強さ。ディープが退いた王道を我が物にする。
 英雄ディープインパクトの衝撃波が去ってもうすぐ1年。一転、群雄割拠となった今秋の古馬GI路線で主役を目指すのがインティライミだ。
 「今は本当に良くなっている。よくぞここまで立ち直ってくれた」と佐々木晶師は目を細めた。一昨年のダービーではディープインパクトの2着。ただ一頭、早め先頭から勝ちに行く競馬で無敗の3冠馬に食い下がった。
 しかし、そこから苦労が続いた。重賞で2、3着はあったものの、ダービーの後には蹄の病気にかかり競走生命が危ぶまれることもあったほど。それを克服した後も期待の大きさに応えられずにいた。
 「あのころは…」と師が振り返ったのは今年の前半。2番人気に支持されながら屈辱のシンガリ負けを喫した2月の中山記念のころだ。

 「馬がガタガタだった。疲れがひどく、レースでは掛かりっぱなしだったからね」肉体の疲労が精神面にまで及ぶ悪循環。「当時は装鞍所でも大変だった。うるさくてね。それが前走はまったくなかったんだ」
 宝塚記念の後、じっくり立て直された効果で朝日CCは落ち着き十分。それが上がり3F33秒3という見事な末脚につながった。
 「折り合って差す競馬ができた。あれは収穫だった」と振り返った。この後は天皇賞に向かわず、ジャパンCから有馬記念を狙う。厩舎の先輩タップダンスシチーも歩んだ道だ。
 「トリッキーな東京の2000mは向かない。ゆったり運べる距離で持ち味を引き出したいんだ」
 そのためにも、前哨戦のここはきっちり決めたい。「強敵はスイープトウショウやデルタブルースかな。でも、あちらは休み明け。使ってる強みがあるし、57kgで走れるのもいい。まったく怖くない」
 威勢のいい佐々木晶節が、インティライミの今を物語っていた。

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