西村のことが毎日頭から離れず「西村の悪夢」にうなされ続けた。不安を抱えたままシリーズに突入した影響は深刻だった。
世界ジュニアヘビー級王者の土方隆司と組み、西村&エル・サムライと激突。警戒していた西村の丸めこみ地獄を耐え抜き、バックドロップで反撃。
しかし、最後に落とし穴が待っていた。ラリアートを交わされると、一瞬のスキを突かれ、逆さ押さえ込みで3カウントを奪われたのだ。とうとう西村相手に4連敗。防衛戦を前に黄色信号が灯った。「力でいってスキが生まれたところを突かる。もうすべてに対して限界を感じる」とうなだれた。
もはや完全に自信を喪失してしまった3冠王者は「負けた衝撃で何も考えられない。頭がまっ白で…」とポツリ。ついには「王者として失格かもしれない。大阪で結論を出したいけど、返上も考えている」とタイトル戦をドタキャンする可能性まで口にしたのだ。
大スランプに陥っている諏訪魔は、脱出の糸口をつかむことができるのだろうか。