犯人はグループなのか。そしてプロなのか。同一犯が車などで移動しながら犯行を重ねているのか−−。
「人けのない駐車場に限らず、被害は国道沿いなど通行量の多い場所でも起きている。トラックはバッテリーが外にむき出しの状態なので、手馴れれば1分で外せてしまうのです。また車や人が横を通ってもトラックの間にしゃがんで作業していれば気付かれない。狙いはバッテリーに含まれている鉛でしょう」(防犯に詳しいジャーナリスト)
トラックは1台に二つのバッテリーが付いており、1台から盗むと30〜40キロの鉛としてリサイクル業者やスクラップ業者、金属買い取り業者に持ち込めばすぐ換金できるという。だいたい1000円から数万円の値が付く。そしてすぐにトンズラすれば、窃盗犯として逮捕もされない。
かつての足が付きやすい現金狙いの車上荒らしや車両そのものの窃盗に代わって、部品盗難が多発している背景には「簡単」「即金」「足が付かない」という3点セットがあるようだ。
「カーナビの盗難対策が進んだことで、最近は製造番号のないヘッドライトの盗難も急増している。対策は駐車場を丸ごと防犯してしまうシステムだが、月額で1万円〜2万円もする。運送会社やレンタカー会社ならともかく、個人では負担が大きい」(自動車ジャーナリスト)
“文太兄イ”にしばかれること間違いなしの悪行。果たして打つ手はあるのか。