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サミット退陣論 菅官房長官が小泉進次郎と共闘で狙うポスト安倍(2)

 “ポスト安倍”を巡る動きは、水面下ですでに始まっている。全国紙政治部記者が監視国指定までの官邸周辺の動きをこう明かす。
 「アメリカが近く監視国を発表し、そこに日本が入るという情報は、3月末から4月初旬、日本側にも漏れ伝わってきていた。実は、その頃から無派閥で一匹狼を標榜していた菅官房長官が、若手を中心に勉強会参加への呼び掛けをするという奇妙な動きが始まっていたのです」

 さらに全国紙編集委員がこう付け加える。
 「アメリカの動きはいち早く財務省筋から即座に菅氏に上がっていたはずです。というのも'14年、安倍内閣で官僚の幹部人事を司る内閣人事局が創設された。その際、警察庁OBが初代局長に内定していたのですが、それをひっくり返して元大蔵官僚の加藤勝信衆院議員を押し込んだのが菅氏。以来、菅氏は人事局を完全に裏でコントロールし、官僚を完全掌握している。上がってくる裏情報の量は膨大で、これが今や菅氏が“影の総理”と言われる所以。今回のアメリカの情報も、即座に耳に入っていたに違いありません」

 とはいえ今回、菅氏が監視国はずしに積極的に動いた形跡はない。周辺には、アメリカがやることだから一度決まったら簡単に覆らない、限度があると洩らしていたという話もある。その一方で活発なのが、勉強会創設の動きだ。
 ベテラン衆院議員は言う。
 「菅氏は最近、改憲に北方領土問題など、やや暴走気味の安倍氏に付いていくのが疲れた、とぼやいていた。参院選も下手をすれば負けるし、衆参W選挙などすれば'09年同様、自民党は下野せざるを得ないほど大敗するとも漏らしてる。今回は、アメリカの安倍鉄槌をあえて受ける道を選んだ節もある。菅氏が支えなければ安倍政権はアッという間に終焉。菅氏は自分で国盗りをする気になったのかな」

 いずれにしても、勉強会への参加に菅氏から声を掛けられた数は、自民党若手を中心に10数名に上るという。複数の情報では、メンバーは菅氏の選挙区神奈川の議員が中心。
 中でも小泉進次郎自民農林部会長、「菅氏を最も尊敬する」という三原じゅん子参院議員、菅氏が秘書を務めた経験のある小此木彦三郎氏の息子、小此木八郎衆院議員らが主力メンバーと目されている。
 「進次郎氏も日頃から菅氏を尊敬している。菅氏も進次郎氏の謙虚な姿勢を評価し双方の関係は良好です。彼は一時、石破茂派とも言われたが、最近では距離を置き、先の先を見越して菅氏に急接近しているのでは。菅氏にとっても、進次郎氏が勉強会入会となれば一気に“ポスト安倍”の本命に躍り出る読みもある」(全国紙官邸キャップ)

 菅を“しんじろう”。

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