今回は、大小含めたゲームメーカーがそれぞれVR(バーチャルリアリティ)関連の作品や商品を公開し、大きくアピール。特に、ソニー・インタラクティブエンタテインメントのブースでは、「PlayStation VR(PSVR)」の体感コーナーに、ビジネスデイにも関わらず多数の人が押しかけ、長蛇の列が形成された。
ゲームの新しい可能性として注目が集まるVRゴーグルの発売を、ソニーは、来月に予定している。また、家庭用ゲームだけではなく、PCゲームメーカーやスマホゲームメーカーなども、VRゲーム開発に積極的に乗り出しており、今後この分野でのゲームの展開は活発化する様子をみせている。
また、仮想空間を体感するという、今までにないゲームの性格上、様々な開発努力があるようだ。イベントにブースを出展していた、大手のゲームソフトなどの開発も担当している株式会社ソフトギアでは、VRゲーム開発に際して、スタッフ全員でVRゲームでの“酔い”についての調査をしたとのことで、同社担当者は「人によって差が大きいですね。激しい動きがある場合、5分でダメな人もいます。逆に30分以上でも大丈夫という人も」と語る。VRの場合、自身の視覚と連動して映像も動くため、画面に酔う人もいるとのことだった。
しかし、酔う危険性があるからと、抑えたグラフィックの動きにしてしまうと、今度は迫力がなくなってしまい、単調なゲームになるそうで、同担当者は「どのような(動きの)レベルで商品を出すのかをよく調査しなければいけない」とコメント。なお、プレイ時間の目安については、「VRゲームの長時間プレイは非常に疲れると思います」と答え、「30分区切り程度で、休憩を取るよう、ゲーム中にユーザーさんの行動を誘導していかないといけないと思いますね」と話した。
そういった細かい問題はあるものの、それ以上に新たなゲームの可能性として魅力があるのも事実。今年は「VR元年」と言われるだけあり、ゲームショウの会場ではVR関連のゲームの扱いが前年に比べ大幅に増え、新時代の到来を予感させた。(斎藤雅道)