発端は28日、川崎市で発生した死傷事件について、朝日新聞デジタルが被害者女児と男性について実名や勤務先を公表した上、被害者が受けた刺し傷などについて詳細に報じたこと。
これに小野田氏がTwitterで、「毎回そうですが」と前置きした上で「名前や、勤務先まで調べて公に報道することに対して強い憤りを覚えます。被害者のプライバシーとご遺族が蔑ろにされる報道体制を軽蔑します」と苦言を呈した。
さらに「マスコミという権力者の『報道の自由』姿勢に、政治が物申すとすぐに『与党による言論統制だ』『報道への圧力だ』となり一向に改革が進まない…」と、改革が進まない現状を嘆いた。
この投稿にネットユーザーからは「メディアは犯罪者を守って被害者を晒している」「メディアは人のプライバシーを屁とも思っていない」などと賛同する声が続出。そして「政治で変えてほしい」「報道の自由の濫用を是正してほしい」などと、応援の声が上がった。
そしてこれに賛同したのが百田氏。小野田氏のツイートを引用リツイートし、「殺人事件があると、記者が真っ先にやることは、被害者の写真をさがすこと。名前を突き止めると、同窓生名簿を手に入れ、元同級生の家まで卒業アルバムを借りに行く」と報道各社が取る行動を紹介。そして、
「他社にやられて、自分が見つけられないと、上司にどやされるので必死。遺族の悲しみなど、心に1グラムもない」とメディアを批判する。こちらについても、「酷すぎる」「テレビに卒業アルバムを流す必要はない」などと、賛同者が相次ぐことになった。
川崎市の事件はもちろん、今年発生した大津の保育園児死傷事故など、大事故や事件が発生すると、百田氏の言うようにメディアは被害者の顔写真を手に入れ、報道する。そして友人や知人に「死んでどんな気持ち?」という趣旨のインタビューを展開するのがお決まりのパターン。中には葬式にまで押しかけ、その模様を中継することもある。毎回批判が集まっている。
今回の事件についても、本サイトでも既報の通り『とくダネ!』(フジテレビ系)の笠井信輔アナウンサーが事件を再現するかのようなレポートを行い猛批判を浴びた。取材の手法を疑問視する声もあり、報じる人間のモラル欠如が目立っている。
遺族の気持ちを逆なでし、大変なときに「邪魔」をしていると批判を浴びてしまう報道。被害者の感情をないがしろにしても伝えることが大事なのか、報道のあり方が問われている。
記事の引用について
百田尚樹氏Twitter
https://twitter.com/hyakutanaoki
小野田紀美議員Twitter
https://twitter.com/onoda_kimi