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小倉記念 ヴィータローザ 昨年の雪辱だ!

 怒りの反撃だ。ロスの多い競馬で七夕賞4着に敗れたヴィータローザが得意の小倉で捲土重来を期している。「第43回小倉記念」(JpnIII 芝2000m 29日)はサマー2000シリーズ王者を奪取するにはどうしても譲れない舞台。デキは絶好。良馬場なら切れ味全開だ。
 温厚で冷静な橋口師が珍しく怒気をあらわにした。「あそこまでロスが多いとね。誰が見たって届かない。レースの後は頭に血が上ったよ」
 そう振り返ったのは前走の七夕賞。「外を回りすぎ。4つある隅をロスを重ねて回っていた。半面、1、2着馬は上手にコース取りをしていたからね。うまく立ち回られた」
 それでも着差は0秒4。4着まで押し上げただけに悔しさもこみ上げてくる。
 そんな思いを胸にとどめ、この中間は巻き返しに懸命だ。「カイバ食いが落ちることもなかったし、もともと調子の変動が少ないタイプだから」22日に栗東坂路で行われた1週前追い切りは800を54秒8。引っ張りきりの手応えで、時計以上に軽快さが目についた。
 以前は成績にムラの目立つタイプだったが、5月に復帰してからは重賞で(3)(4)(4)着と安定している。
 「精神面の成長が大きいね。前は厩舎装鞍、さらに洗い場装鞍までいったけど、今は普通に装鞍所で鞍を置ける。そのあたりが堅実さにつながっているんでしょう」と分析した。
 小倉は勝ち鞍こそないものの昨年のこのレースが2着。「馬場のいい小倉はいうことない」とベストに近い舞台だ。
 昨年は初代サマー2000シリーズ王者スウィフトカレントに敗れたが、「斤量差に泣いただけ。実際、次の新潟記念では先着しているから」と橋口師は自信をのぞかせた。
 今年はオレの出番。ハンデ差が逆転した今年は負けられない。

 【最終追いVTR】上村騎手を背に坂路で併せ馬。パートナーと火の出るような叩き合いの末、ゴール前グイッと伸びてクビ差先着。攻め駆けしないタイプにして、これだけ動けたのは好調の証しだ。

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