“平成最後の場所”となる今場所で、優勝を果たすのは一体どの力士なのか。10日目終了時点における、優勝争いの現状を今一度確認していこう。
■全勝:白鵬(東横綱)
序盤戦の勢いそのままに、中盤戦でもただ一人全勝をキープし続けた白鵬。“平成最後の優勝”に向け、星の差1つで優勝争いの先頭に立っている。
ただ、白鵬は先場所「10連勝→3連敗→休場」でまさかのV逸を喫している。残る終盤戦に向けては、今以上に厳しい相撲を展開し続ける必要もあることは言うまでもない。
■1敗:逸ノ城(西前頭4枚目)・碧山(東前頭7枚目)
無敗の横綱に追走するのは、共に平幕の両力士。もちろん、どちらも好調であることは疑いようがないが、9日目(対豪栄道)、10日目(対高安)で大関に連勝した逸ノ城は特に視界良好といえそうだ。
なお、この両名は本日11日目に、1敗同士の直接対決が組まれている。勝てば天国、負ければ地獄の生存競争は、同日の目玉取組と言って全く差し支えはないだろう。
■2敗:鶴竜(西横綱)・高安(東大関)・豪栄道(西大関)
貴景勝(東関脇)・琴奨菊(西前頭8枚目)
過去1年の優勝ラインを考えると、これ以上の負けは許されないともいえるこの5名。特に鶴竜、高安、豪栄道の横綱・大関陣は、求められている役割を果たすために何としても戦線にしがみついていきたいところだ。
ちなみに、現在「8勝2敗」の貴景勝は、ここからあと2勝を積み上げれば“大関当確”と盛んに報じられてもいる。終盤戦は優勝争いと共に、大関獲りの行方に関しても大いに注目を集めることになりそうだ。
以上が、10日目終了時点における優勝争いの現状となっている。果たして、残り5日の終盤戦を勝ち抜き、その手に賜杯を抱く力士は一体誰になるのだろうか。
文 / 柴田雅人