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【声優の履歴書】第20回 90年代のアイドル声優の一人、櫻井智

 声のお仕事である『声優』。顔の見えない裏方のお仕事でありながら、近年はアイドルとの垣根がなくなって来ており、バラエティー番組や、歌番組などに出演することも珍しくなく、注目度が増している職業である。そんな人気声優をフィーチャーするこの連載。第20回目としてお届けするのは櫻井智。

 90年代のアイドル声優の一人である櫻井は、元々アイドルを目指しており、1987年に3人組アイドル「レモンエンジェル」のメンバーとして念願の芸能界デビュー。グループでは、ロリータ系を担当していた。時代はアイドル氷河期であったが、同グループは地道な活動を続けファンを獲得し、アルバムを数枚発売した。しかし1990年にグループは惜しくも解散。櫻井は現在の職業である声優に転向する。

 1993年にTVアニメ『ドラゴンリーグ』ウィナ役で声優デビュー。翌年、子供に大人気のTVアニメ『赤ずきんチャチャ』で主人公のライバル・マリンを熱演した。そして同年、あの「機動戦士ガンダム」に並ぶ知名度を持つ大人気「マクロス」シリーズ、TVアニメ『マクロス7』のヒロイン・ミレーヌ・ジーナス役に抜擢され、櫻井の知名度を一気に上げ、これよりCD発売や、イベント、写真集の発売など、アイドル声優としての活動が始まる。

 櫻井は、元アイドルのかわいいルックスであるが、TVアニメ『神秘の世界エルハザード』シェーラ・シェーラ役、TVアニメ『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』巻町操役、TVアニメ『スーパードール★リカちゃん』ドールリカ役など、意外にも気の強いキャラクターを多く演じてるのも特徴的だ。また、自身が主役を務めた、TVアニメ『怪盗セイント・テール』の一時間のスペシャル放送の際には、キャラクターのコスプレも披露した。今では声優が自身のキャラクターのコスプレをするのは珍しくないが、櫻井がその先駆けとなった。

 その後1999年に結婚し、活動がほぼ休止状態の時期もあったが、2003年より復帰した。一昨年2011年にはデビュー25周年のイベントも開催。近年では、声優・まるたまりらとジャズのライブなども精力的に行いファンを楽しませている。

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