さて、事件が発覚する2年前の2004年3月、森田の住む部屋からやはり衰弱した29歳の女性が保護され、病院に搬送されたものの死亡した事件が起きていた。
ところが、この時にも不審な点はいくつもあったものの、女性が浴室で発見され、死因が「凍死」とされたために事件として取り上げられることはなかった。
だが、似たような事が2回も起きていることに、さすがの警察も無視はできなかった。そして、森田を逮捕し捜査を進めていった。すると、森田が管理人という立場を利用して、女性を次々と監禁していた事が明らかとなっていった。
いちばん最初は、1995年6月頃、伝言ダイヤルで知り合った大阪市内に住む20歳の女性を自宅に連れ込み、約半年間監禁した。その際、女性に「お前には悪霊がとりついている」などと言って脅して逃げられないようにしていた。
次いで97年には行きつけのスナックで働いていた22歳の女性に、「借金を肩代わりしてあげる」などと言って、女性の2歳になる息子と一緒に自宅へと連れ込んだ。
ところが、部屋に入ると森田は態度を急変させて、「俺の言う通りにしろ」などと、女性に殴るなどの暴行を加えた。
そして、女性ばかりか彼女の息子までも毎日のように暴行を加えられ、しかも食事はほとんど与えられなかった。
幸い、2週間ほど経った頃、女性は森田が外出した隙をみて電話で実家に助けを求めたため、駆けつけた母親によって2人は助け出されたが、女性は肋骨をおる大ケガをしており、息子も体中に殴られたあざがあった。
さらに、同じく97年にもうひとりの20代女性を監禁している。この時、女性は下着姿のままで放置されていた。
2003年9月、出会い系サイトで知り合った29歳女性を半年も監禁。この女性が、森田の自宅にある浴室で心肺停止状態となって発見される。
2005年には出会い系サイトで知り合った32歳の女性をクルマで連れ回し、ホテルを転々として監禁。そして今回、お見合いパーティで知り合った24歳の女性を半年間も監禁していたのであった。(つづく)