『ハガネの女』第4話はこんなお話。
問題があると言われる4年さくら組の担任となった、通称・ハガネの芳賀稲子先生は、悪いことは悪い、おかしいと思うことにもずばずばとはっきりものを言う性格。赴任早々お高く気の強い生徒・菊田真理衣(吉田里琴)に手を焼いている。ある日、調理実習の授業で真理衣が鍋の熱湯を掻きだしでしまい、偶然近くにいた稲子の体にかかってしまう事故が起きた。腹にヤケドを負ってしまった稲子に、モンスターペアレントである真理衣の母(荻野目慶子)が娘の「心の傷」をどうしてくれるんだと詰め寄る。何とか母をやりこめた稲子の姿に、娘の真理衣は少しずつ心を開く。が、ずっと学校を休んでいた男子生徒の和音(今井悠貴)が久しぶりに登校した日に真理衣の一言が和音をキレさせ、和音が屋上に登っていってしまう。稲子は生徒たちを救えるか…。
子供や保護者と「戦う教育」を描いた先生大変物語。一見つまんなそうだけど、とにかく引き込まれるドラマ。それもそのはず、真理衣役の吉田里琴ちゃんは、10才ながら「山田太郎ものがたり」、「オー!マイ・ガール!!」「メイちゃんの執事」、「ギネ 産婦人科の女たち」と連続ドラマに出続けているベテラン。和音役の今井悠貴くんも、「はだしのゲン」の力強い演技で日本中を泣かせた“前科”がある子なの。とてもモデル出身の吉瀬さんや要さんのペラペラした演技が太刀打ちできる相手ではないのよ。そこにポニョ大橋のぞみが加わり、その母役が横山めぐみって、面白すぎるでしょ。もちろん最近この手の強烈な役が多い荻野目慶子も利いてるわ。
実際はモンスターペアレントよりも、教師に逆らえない父兄の方が多いとも言われている昨今の日本の教育。しかし、ドラマを見ていると親たちによる過保護や見栄やぜいたくが返って子供たちを苦しめている歪んだ事情がよく分かる。もしこれが本当だとしたら何か手を打つべき、国も「子供手当て」ばら撒くよりも先にやる事、あるんじゃないかしら。(チャッピー)