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プロキオンS(GIII、阪神ダ1400メートル、12日) 本紙・谷口はトーホウドルチェから

 現役ジョッキー時代には弱冠23歳でダービーを制すなど、“必殺仕事人”の異名を取った田島良調教師が「今がこの馬のピークじゃないかな」と断言する4歳牝馬トーホウドルチェが本命だ。

 ダート戦は<5132>と無類の安定感。とりわけ、前走の安芸Sは1600万相手とはいえ、2番手追走から楽々と2馬身抜け出す横綱相撲だ。「千四は長いかなと思っていたのに、逆にレース運びに余裕が出て、今までで一番強い競馬を見せてくれた。勝ち時計も優秀だしね」とトレーナー。父サウスヴィグラスが遅咲きの砂のスプリンターだったように、当馬も4歳夏を迎えて萌芽した印象を受ける。

 「今は以前と違って精神的にドッシリと構えている。競馬の後でも、追い切った後でも牝馬なのにカイ食いがまったく落ちなくなったからね」
 今回は重賞初挑戦となるが、夏のクラス編成以前は、栗東Sで小差3着とオープンでも一応の結果は出している。
 「正直、自分の競馬をさせてもらえるかなという気持ちもあるが、この馬のスピードで千四なら、どこかで息が抜ける。これまでで一番楽しみなレースだよ」。狙った獲物は逃さない。“仕事人”の目は爛々(らんらん)と輝いていた。

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