事の発端は「あいちトリエンナーレ」について語った、吉村知事の発言。昭和天皇の写真を燃やす映像や、日本人特攻隊員の日の丸寄せ書き書を使用し、「間抜けな日本人の墓」などと日本人に対するヘイト作品を実行委員会会長として容認した大村知事について、7日の記者会見で「反日プロパガンダ」「愛知県知事がこの表現行為をしていると取られても仕方ない」「このまま知事として認めるのか。知事として不適格」と語ったこと。
これについて8日、記者から質問を受けた大村知事は、吉村知事について「哀れだなと思います。この程度のレベルの人が大阪の代表なのかと。私も驚きました」などと話し、反日プロパガンダや昭和天皇の写真を燃やす行為について、「憲法21条の表現の自由で認められるべきだ」という意思を再度表示した上で、吉村知事を批難したのだ。
吉村知事はこのニュースを伝えるツイートを引用した上で、
「大村知事、哀れな吉村です。知事がいう『表現の自由』を学びたいので、展示を再開して下さい。公金、公共施設、公務員、公権力を使って愛知県が展示した、慰安婦像、天皇の写真を焼き踏みつけ、特攻隊員の日の丸寄せ書を使った『間抜けな日本人の墓』等々。知る権利のためフルオープンでお願いします」
と、全ての展示物に言及せず、事実を伏せた形で表現の自由のみを主張する大村知事に再反論する。このツイートには多くの称賛が寄せられ、大阪府民からは「大阪府に対する挑戦」「大阪府に対するヘイトスピーチ。許せない」など怒りの声が。また、愛知県民からは「申し訳ない発言」「愛知県民だけど吉村知事を支持する」など反応が寄せられた。
一方、普段安倍政権批判を繰り返している層からは「吉村知事が思い上がっている」「表現の自由を弾圧するな」という声も。この層は日本人を差別するヘイトスピーチであっても、表現の自由を認めるべきだという大村知事の姿勢を評価している模様だ。
様々な思想があるが、大村知事は「昭和天皇の写真を燃やす」「特攻隊員の寄せ書きを間抜けな日本人と表現する」ことについて直接的な言及を避け、事実上容認している。それならば、展示を中止にした根拠とした「脅迫者」が逮捕された以上、「どのような展示をしたのか」を愛知県民を始めとする日本国民に見せ、判断させるため、展示を再開するべきだとする吉村知事の論理は正しいという見方もある。しかし、現在のところ大村知事は再開には否定的だ。
いずれにしても、大村知事は「愛知県内では仮に侮辱や差別思想の混じった表現で、多くの日本国民から批判が上がったとしても、表現の自由として認める」と言うスタンスを取り、愛知県をそのような県にするため、知事として活動して行くつもりのようだ。
記事の引用について
吉村洋文公式ツイッターより
https://twitter.com/hiroyoshimura