いざ実戦で手綱を握った佐賀の鮫島パパの手綱さばきも心憎いばかり。なるべくロスのないように外を回し、ラスト3Fは推定11秒6→11秒2→11秒2。今年の新馬戦では、ロードシップ(札幌2歳Sの有力候補)と同等かそれ以上の内容があったように思う。
通信簿は5をあげてもいいくらいだけど、ときに馬っ気を出したりするランボー者。とりあえず4としましたが、ちょっと慎重すぎますかね? 新潟マイルのギュンターは1分37秒1と走破タイムが平凡。ラスト1F12秒1を要していた点も若干気がかり。スターオブコジーン産駒だけに、京王杯2歳Sくらいまでは勝負になるだろうが、中央場所の坂と距離延長が、これからの課題になってくるかもしれない。
新潟芝1400メートル戦のコスモレニは、初陣で1分22秒7なら上々。気性もおっとりしており、まだ薄皮一枚分、馬体に余裕もあった。慎重にローテーションを組めば、桜花賞戦線に到達の器。
札幌の芝1500メートルのニシノモレッタは、1分30秒7は合格点でも完成し切った馬体でやや奥がない。タイキシャトル産駒は「巨尻」でないと、文字通り尻すぼみの傾向があるからなぁ。
おっと、札幌は同日に芝1500メートルのクローバー賞が組まれていたが、こちらはサンディエゴシチーが1分29秒7で一気差し。この時期に1分30秒台を切れば、中央場所に戻ってもオープン特別の1つくらいはいけるだろうが、クラシックうんぬんを語るまではパンチ不足の印象を受けた。
札幌芝1800メートル戦のサトノサンダーも、5F通過が63秒台のスローペースに恵まれた格好。ピッチ走法で馬体も小じんまり。コーナー、コーナーでモタれ加減だったし、血統通り(サンダーガルチの弟)、東京の千四から千六ダートが合っているように思うが、さて。
今週から小倉はBコースとなり、走破タイムが1秒近く速かっただけに、数字をうのみにできない。となると、メイショウデイムの芝1200メートル1分9秒6は、未勝利のジュエルオブナイルの1分8秒4と比べると、物足りなさが残る。マンハッタンカフェ産駒とはいえ、明らかに仕上がり早のスプリンターだけに、課題は多いか。
ちなみに小倉芝1800メートルの未勝利を勝ち上がったエイシンアポロンは、持ったままでレコードに0秒2差の芝1800メートル1分48秒1。スケールや破壊力では、リルダヴァルに劣るものの、デ杯2歳Sで勝ち負けできる好マイラーとみた。