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50万円盗んた盗犯捜査担当警部補の呆れた言い訳

 警視庁捜査2課は3月22日、窃盗事件の被害者から証拠品として預かった現金50万円を着服したとして、業務上横領容疑で、荏原署刑事組織犯罪対策課の男性警部補(61)を書類送検した。警部補は同日付で停職6カ月の懲戒処分となり、依願退職した。

 送検容疑は12年5月に東京都品川区内の女性宅で、現金数百万円が盗まれた事件を担当した際、同年8月に女性から証拠品として預かった現金50万円を、自分の机の引き出しに保管した疑い。そのうち、4万円を使ってワイシャツや靴などを購入し、残りは自宅に持ち帰った。本来なら、現金は署の会計係に預けなければならない規則になっている。

 女性の親族が、同年9月に別の警察署に相談して発覚。当初、警部補は「預かっていない」と否認していたが、今月になって容疑を認めた。

 同課によると、警部補は「手元にあれば、手持ちのカネが少なくなったときに使える。後で穴埋めしておけばいいと思った」などと話しており、すでに全額を弁済した。警部補には数百万円の借金があったという。

 警部補は12年3月に定年退職後、同年4月に再任用された。約30年間、盗犯捜査を担当していたベテラン刑事だった。

 警視庁の池田克史・警務部参事官は「警察職員としてあるまじき行為で厳正に処分した」と話している。

 盗犯を担当していた警察官が、事件被害者から預かった現金を着服するなど言語道断の行為。どうやら、警視庁はこの警部補を再任すべきではなかったようだ。
(蔵元英二)

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