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共同通信杯 サブジェクトが重賞V2へ万全

 春へ弾みをつける!クラシックの登竜門「第42回共同通信杯」(JpnIII 東京芝1800m 10日)は、出世レースのラジオNIKKEI杯2歳Sを制したサブジェクトが主役を務める。前走で差す競馬から先行へと大きくモデルチェンジ。自在性を身につけ、ダービーの舞台・東京でどんな走りを見せるか注目だ。
 鮮やかな変身だった。13着と大敗した朝日杯FSから、わずか中1週。末脚勝負にこだわり続けたサブジェクトが、ラジオNIKKEI杯2歳Sでまったく違うレースを見せつけた。
 「これまでの後方から切れ味を生かすレースとは違い、前々で流れに乗ってくれた。こちらのイメージを一新させるようなしぶとさだった」と片山助手は振り返った。エスコートしたのはペリエ騎手。それまでの反省を生かす頭脳プレーが、出世レースのVにつながった。
 昨夏の札幌の新馬戦。とても届かないような位置取りから軽々と追い込みを決めた姿に、クラシック候補と早くも声が上がった。しかし、切れすぎる脚がその後のサブジェクトにとって、呪縛にもなった。札幌2歳Sは何とか2着したが、萩S、朝日杯FSともに前残りの展開に泣かされた。しかし、反省からしっかり次への糧もつかんでいた。
 「あの2つのレースの負けが前々での競馬につながった。何事も経験が大事だね」

 共同通信杯の舞台は東京。ここでの結果はダービーへとつながっている。1週前追い切りは白熱した。1月31日の栗東DWコース。6F81秒7、ラスト1F12秒7と重い馬場で好タイムを叩き出した。
 「攻めならいくらでも動くニルヴァーナ(古馬オープン)と併せて食らいついた。気持ちもだいぶ前向きになっているし、間隔をあけすぎるとボーッとしてしまうので、ちょうどいい感じに仕上がったんじゃないかな」と片山助手はうなずいた。
 さて、今回は積極策か、待機策か。いずれにしても長い直線でサブジェクトの本当の実力が試されるはず。それを克服したとき、混とんとしたクラシック戦線に真の主役が誕生する。

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