3月2日、台湾のネットメディア『宅宅新聞』は、「日本のバラエティー番組が外国籍コンビニ店員のカタコト日本語を嘲笑し、中居正広は人種差別と叩かれた」というタイトルの記事を報じた。翌日、香港のネットメディア『今日頭条』も、「日本のバラエティー番組が外国籍コンビニ店員を嘲笑することでバズった、あなたはどう思う?」と問題提起した。
問題となっているのは、同番組中盤で放送された「コンビニのココを直して!」のコーナーだ。中居はコンビニで外国人店員とのやり取りで起こったエピソードを披露した。店員に1万円札を渡して、早口で「お釣り千円で」と言ったら、店員に「ずりせんですか?」と言い返されたと語った。さらに、陣内も言葉使いを間違えた外国人店員のエピソードを披露し、「『500円です』を『500円でいいです』とか言う人いますよ」と述べ、「なんでそっちでまけてくれたん?」とツッコんだ。
外国人店員の間違った日本語を笑いにした中居と陣内のトークに、スタジオは爆笑に包まれた。
一連の報道を受け、台湾と香港のネットユーザーは「差別発言は公人としてどうかと思います」「外国人にネイティブ程度の日本語を要求するのがおかしい」「中居も英語を喋って発音を聴かせろや!」「店員が白人なら笑われないだろう」「元SMAPファンとしてがっかりだわ。外国ファンが一生懸命、下手な日本語で書いたファンレターも鼻で笑われるのかな?」といった批判の声が上がった。
3月11日、とあるツイッターユーザーが、東京・新宿のコンビニに貼ってある張り紙の写真を投稿し、話題となった。張り紙には、外国人店員に“人種差別と言わざるを得ない発言”を放った客に対し、来店拒否と書かれていた。この投稿は2万件以上のリツイート、5万件以上のいいね!を集めた(3月14日現在)。
このツイートのコメント欄に「バイトテロしてる日本人より頑張って仕事してる外国人を応援したい」「今の時代に人種差別なんて時代錯誤。同じ日本人として恥ずかしい」 「近くのコンビニで、外国人店員にいちいちイントネーションを指摘するおじさんがいる。本当に腹立つ」といったコメントが多い一方、「真摯に頑張ってるのはありがたいと思うけど、手を拭いた布巾で適当に洗った皿を拭くとかうちの近所のヤツらは好き勝手だからね」「外国人留学生の安い賃金に頼らないと回らないコンビニも問題だと思う」「若い日本人のバイトに暴言吐くのはアリで、外国人に暴言吐くのはナシ。そういう差別がイラつくわ」といった、外国人差別の問題だけではない声も上がった。
奇しくも、安倍政権が人手不足を解消するために、外国人労働者の受け入れを拡大する「改正入管難民法」が4月に施行される予定だ。日本社会は、差別の意識が低いとみなされるので、考え方を変える対策も必要ではないだろうか。