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実の娘らにわいせつ行為はたらいた男に懲役23年の判決

 まさに鬼畜というほかに適切な表現が見当たらない。こんな卑劣な父親が存在するとは、考えられない。

 自分の実の娘を含む当時9〜12歳の女児3人に、乱暴したりわいせつ行為をしたりしたとして、強姦や強制わいせつなどの罪に問われた兵庫県宝塚市の無職の男(51)に神戸地裁は3月29日、懲役23年(求刑懲役30年)を言い渡した。

 判決によると、男は09〜10年に9回に渡り、当時11〜12歳の娘を自宅で乱暴。08〜09年には、家族ぐるみの付き合いがあった当時9〜10歳の娘の友人の女児に乱暴しようとするなどした。いずれも携帯電話のカメラで動画を撮影していた。さらに、07年には当時12歳の女児にわいせつな行為をした。

 奥田哲也裁判長は判決理由で「『家族に迷惑をかけたくない』という娘の心理につけ込み、慈しむべき立場を悪用して、人格を踏みにじり続けた人の道に反する醜悪な犯行」と指摘。「被害者が心に負った傷は筆舌に尽くし難く、厳しい非難を免れない」と述べた。

 こんなことはあってはならない。本来ならば、娘を保護すべき父親が、その立場を利用して、欲望のまま乱暴するなどあり得ない話。さらには、娘の友人や他の女児にもわいせつ行為をはたらくなど許されることではない。

 裁判長の言葉ではないが、まさしく人の道に反した卑劣極まりない犯行というしかない。この男には人の親としての心があるのだろうか。被害を受けた3人の女児の心の傷を思うと、とてもいたたまれない。
(蔵元英二)

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