そこら中で「こんなのあった、あった。あ〜、これ昔やってた」と昔話が始まり、まるで時計の針が逆戻りしたよう。品揃えが豊富なため、週末には首都圏全域から元祖ゲーマーが集まる。客層が広く、「今のゲームは分らん。昔のゲームは単純でいい」と囲碁や将棋ソフトを買っていく中高年も多いという。
この店のすごいところは、発売後あっという間に消え去った任天堂の負の歴史ともいえるヴァーチャルボーイが実際に店頭で遊べたり、世界で8本しかない69万円もするソフトが売っていたりすることだ。このゲームの大会で優勝した8人のみに配られたプレミアものだという。
中でも一番気になったのは「SM調教師瞳(ひとみ)」=写真=という怪しげなタイトルのゲームソフト。「スーパーファミコンにこんなソフトが本当にあったの?」という疑問を北林洋平店長にぶつけてみた。
「今でいう同人ソフトですね。おそらく任天堂の許可は得てないと思います。説明書もコピー用紙1枚が入っているだけです(笑)」。実物を見させてもらうと、箱には「“スーパーファミコ”対応」の文字。明らかな非公認ソフトだ。
こんなレア商品にも会える同店。北林店長は「5階のゲームセンターのコーナーには漫画が備えてあります。漫画読みながらベンチに座って休んでも全く構いませんよ。暇つぶしにでも、来てくれればそれで十分です」と笑顔で話した。