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コンピューターゲームの20世紀 第24回…『パックマン』

<世界中で愛されるゲーム>
 1980年代は日本産ゲームが最も輝いていた時代であり、傑作と呼ばれるゲームが幾つも誕生している。1980年に誕生した『パックマン』は、2005年に「最も愛された業務用ゲーム」としてギネス入りも果たしており、日本よりもむしろ海外で絶大な人気を博したタイトルだ。Googleのトップページが実際にプレイ可能な『パックマン』に変わったことも記憶に新しい。
 また、海外では世界記録への挑戦も断続的にではあるがいまだに続けられており、アメリカのビリー・ミッチェルという人物が初めてパーフェクトゲーム(理論上の最高スコア・333万3360点を獲得)達成してからも、何度か記録が塗り替えられている(最高スコアに加えタイムも競う)。敵キャラには法則性があるのでパターンを覚えてしまえばゲーム自体はそう難しくはない。ただし、数時間に渡って同じ作業をミスなく繰り返さなければならないわけで、ゲームの腕だけでなく、精神力の強さも求められるのだ。

<アメリカではイチロー以上の知名度>
 なお、アメリカでは『パックマンフィーバー』なるレコードが100万枚以上の売上を記録し、1982年に放映が始まったアニメ『The PAC-MAN Show』は最高視聴率56%を達成。また、同年には続編の『Ms. Pac-Man』も発売され、アメリカでは初代をも凌ぐ大ヒット作となった。このアメリカ人の熱狂ぶりは日本人の私には理解しがたい部分があるのもたしかだし、海外で成功したから良ゲーというのは危険な論調だが、『パックマン』が素晴らしいゲームであることは、多くの日本人ゲーマーも認めるところ。これを言うと「オッサン乙」とか「懐古厨死ね」などと罵られるかもしれないが、1980年代の日本のゲームは本当に輝いていたと思う。

 取り巻く環境が変わったこともあり、今のゲームと昔のそれとを単純比較することはできない。だが、今の日本のゲーム(特に大作と呼ばれるもの)は開発者のエゴのようなものがやたらと目につき、果たしてプレイしているのか、プレイさせられているのか分からなくなることが多々ある。ゲーム開発者たちは「ゲームが売れない時代」と嘆く前に、「何故ゲームが売れないか」について真剣に考えるべきではないだろうか。あるいは『パックマン』をプレイすれば、その答えが見つかるかもしれない。(内田@ゲイム脳)

DATA
発売日…1980年
メーカー…ナムコ
ハード…アーケード
ジャンル…アクション

(C)namco 1980

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