『Road to DESTRUCTION』
▽7日、8日 東京・後楽園ホール 観衆 1,712人(7日)、1,715人(8日) ※両日ともに札止め
新日本プロレスは5日、名古屋国際会議場・イベントホール大会で新シリーズ『Road to DESTRUCTION』をスタートさせた。今シリーズは史上最多の観客動員に成功した『G1クライマックス28』後、初のシリーズ。新日本ではこのシリーズから来年の1.4東京ドーム大会に向けた闘いが一気に進んでいく。
その中心人物はもちろん、G1優勝者の棚橋弘至である。
棚橋は9月23日の『DESTRUCTION in KOBE』神戸ワールド記念ホール大会で、G1では30分時間切れ引き分けとなったオカダ・カズチカと対戦する。この試合は1.4ドーム大会のメインイベントでケニー・オメガのIWGPヘビー級王座に挑戦できる「挑戦権利証」の防衛戦だ。『Road to DESTRUCTION』では連日、オカダとの前哨戦が組まれた。
G1から「笑顔」をテーマに掲げイメージチェンジしたオカダは、今シリーズも引き続き、タンクトップ姿で風船を配りながら入場する新スタイルを継続。G1優勝を逃し、元のレインメーカースタイルに戻すのか注目されていたが、どうやら今後もこのスタイルを貫くようだ。
後楽園2連戦で行われた前哨戦は1勝1敗に終わったが、棚橋のコンディションはG1が終わっても良いようだ。今後、オカダのあか抜けたスタイルがどのような形で変化するのかは分からないが、現時点では棚橋が精神的にも優勢に立っていると言えるだろう。
「守ることが大前提だけど、この権利証の注目度を上げたいじゃん。これから権利証の露出を上げていくから」
棚橋は権利証を手に入れたときから、過去に権利証が1.4ドーム大会まで一度も移動していないことに触れていた。最初の防衛戦の相手にオカダを選んだ理由のひとつに「注目度を上げたい」ことがあるのは、棚橋の発言から考えても明らかだ。21日には主演映画『パパはわるものチャンピオン』の上映も控えており、棚橋自身のメディア露出も増えることだろう。
1.4ドーム大会が「最後」ではなく「始まり」であることを証明する意味でも、権利証の防衛ロードに注目していきたい。
取材・文・写真 / どら増田、舩橋諄