マイナースポーツだったビーチバレー。それが会場は、満員どころか立ち見が出て盗撮までされるようになったのは“妖精”浅尾の出現によってだった。スポーツジャーナリストがこう話す。
「浅尾をスカウトした、タレントでバレーボール元日本代表主将の川合俊一のお手柄と言っていい。川合は今はタレントが本業ですが、ビーチの日本連盟会長でもある。何とかビーチをメジャー競技にしようと、浅尾を発掘したんです」
テレビ出演にDVD、写真集発売、さらにCM出演と矢継ぎ早に露出できたのは、川合が社長を務める芸能事務所に所属していたからだった。
現在は事務所を替えているものの、川合の仕掛けがなければ、浅尾がここまでになれたかは疑わしい。
北京五輪の出場権獲得ならなかった浅尾の今後は、どうなるのか。
「競技歴はまだ5年。22歳と若く、選手生命の長いビーチなら4年後のロンドン五輪、さらには東京が候補に残った8年後も狙える」(同)
今は西堀健美(26)とペアを組んでいるが、ビーチの世界ではパートナーを替えるのは珍しくない。浅尾はまだ、この点について口を閉ざしているがー。
「ビーチはバレーボールからの転向組が多い。浅尾も高校までは、そうでした。もちろん適性もありますが、ここまで人気になれば全日本クラスから移ってくる選手がいても不思議ではない」
こう話すのは、スポーツ誌のバレーボール担当記者。さらに続けて、「元全日本女子代表、“かおる姫”と呼ばれて人気があった菅山かおる(29)の、ビーチ転向説もある」
妖精と姫。美女ふたりが、もしペアを組むようならビーチバレー人気がさらに高まるどころか、五輪出場も現実味を帯びてきそうだ。
「心臓が(口から)出てきそうになって…」
北京五輪出場のラストチャンスだった南部記念陸上(6日)で6m70を跳び、代表に選ばれた池田久美子(27)は、記録を知ると芝の上にうずくまった。
走り幅跳び日本記録保持者(2006年、6m86)として、女子のフィールド界をけん引してきた。期待されていることは、分かりすぎるほど分かっている。そんな彼女だからこそ、プレッシャーに押しつぶされそうになった。先月27日の北京五輪選考会を兼ねた日本選手権で、まさかの3位。「試合前に足がつって…」しまったのも敗因のひとつだったが、自己記録にはるかに及ばない6m41。言い訳のしようがなかった。
「池田のピークは日本記録を出した06年から07年にかけて。美女ということもあって注目度が上がるにつれて、負担になった。彼女はアマチュア選手。まして陸上はマイナー競技。“私がどうにかしなければ”と気負いすぎたのではないか」
陸上競技に詳しいベテラン記者は、そう分析する。
祖父の弥(わたる)さんは110m障害の五輪代表候補、父・実さんも全国レベルの幅跳びの選手だった(2人は他界)。陸上のサラブレッドの五輪出場は、一族の悲願だったと言っていい。本番はどうなのか。
「今の記録では入賞も厳しい。低迷を乗り越えて復活した池田の精神力をたたえてやるべきです」(同)
イケクミの愛称が浸透してきている池田。美女コンテストで金メダルを取ってくれれば、ファンは満足する?
○メダル最短はオグシオ
美女アスリートでメダルの有力候補といえば、バドミントンのオグシオだろう。
小椋久美子(25)と潮田玲子(24)のペア。オグシオは、名前の2字から取った愛称。すごいのは、このペアの戦歴。
2004年からは国内では敵なしの状態で、昨年の世界選手権のダブルス銅メダル。北京五輪でも、メダル圏内にいる。
小椋が腰痛を悪化させた時期があり、潮田は別の選手とのペアで国際大会に出場したこともあった。
しかし、潮田は「(北京五輪の)本番は小椋と戦います」ときっぱり言い切っている。