クラブ公式サイトによると、スールシャール氏は今シーズン終了までの暫定監督で、この間クラブは「正式な監督決定のプロセスを進める」とのこと。また、同サイトには「マンチェスター・ユナイテッドは私にとって心のクラブ。このような形でまた戻ってこられたことを光栄に思う。才能豊かな選手たちやスタッフら、クラブの皆とともにこれから切磋琢磨していけることを楽しみにしている」とのコメントも合わせて掲載されている。
今回白羽の矢が立ったスールシャール氏は、1996年から2007年までユナイテッドでプレーしたクラブOBで、在籍中は「366試合出場・126ゴール」をマーク。引退後はクラブの下部組織から指導者人生をスタートさせ、現在は母国ノルウェーのモルデを率いている最中だった。
自身の仕事を一旦投げ打ち、クラブに帰還を果たしたスールシャール氏。これを受けたネット上には「おかえりなさい!頼むぞ!」、「スールシャールが監督は感慨深いものがある」、「身を切って貸してくれたモルデにも感謝やな」といったコメントが寄せられている。
“カンプ・ノウの奇跡”と今でも語り継がれる1998‐1999シーズンのチャンピオンズリーグ決勝では、後半アディショナルタイムに値千金の決勝ゴールを決めたスールシャール氏。果たしてあの時と同じように、苦しむクラブを生き返らせることはできるのか。クラブをよく知るOB指揮官の手腕には、これから大きな注目が集まっていきそうだ。
なお、初陣となりそうな22日(現地時間)の試合で相対するのは、2014年に指揮官を務めたカーディフ。初采配がいきなり古巣との対決ということになれば、更なる注目を集めることは間違いないだろう。
文 / 柴田雅人