黒木は2016年、立正大学からドラフト2巡目でオリックスに入団。2017年の春季キャンプの実戦では先発での起用も試されたが、空振り率が高いことなどが評価され、後ろに回った。ルーキーイヤーからセットアッパーとしてフル稼働し、この年のオールスターゲームにはドラフト1位の山岡泰輔とともに、ドライチ&ドラ2のコンビで監督推薦で初出場。後半になると、不調の平野佳寿に代わってクローザーを任されるが、プレッシャーだけではなく、前半戦の疲労も重なり打ち込まれてしまい再びセットアッパーに戻ったが、リズムを取り戻すことが出来なかった。しかし、1年目は55試合に登板し、6勝25ホールドを挙げるなど、ドラフト2位の即戦力としての役目は果たしたと言えるだろう。
昨年はなかなか本調子に届かず、セットアッパーは山本由伸が務めたこともあり、中継ぎとして39試合に登板。1勝1敗、17ホールドに留まった。今季は岸田護(引退)、吉田一将のように、先発も視野に入れた調整を行っていたが、春季キャンプの序盤に右肘内側靱帯の炎症で戦線離脱。キャンプをリハビリ組で送ることになってしまう。ファームの公式戦で実戦復帰を果たすも違和感は消えず、再び炎症を起こしたことから、右肘内側側副靱帯再建術(トミー・ジョン手術)に踏み切り、今シーズンは一軍登板が一度もなかった。
11月24日に京セラドーム大阪で開催された『Bsファンフェスタ2019』では元気な姿を見せており、話を聞いたところ、リハビリは「とても順調です」と話しており、表情も明るかった。焦って欲しくはないが、黒木の復活を心から待ちたい。
(どら増田 / 写真・垪和さえ)