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大阪・橋下知事が舛添厚労相責めに参戦

 新型インフルエンザの感染者は8日未明までに、24カ国・地域で計2468人を数えた。日本国内ではまだ感染者が確認されていない中、大阪府の橋下徹知事(39)が舛添要一厚労相(60)にかみついた。「危機対応の意気込みが感じられない」とぴしゃり。横浜・中田宏市長(44)、神奈川・松沢成文知事(51)に続き“舛添責め”に参戦したかたちだ。

 橋下知事が舛添厚労相に“物言い”をつけたのは、7日の記者会見の席上だった。学校の臨時休校や外出自粛を求める際の要件が国から示されず、都道府県任せになっていると指摘。「国を挙げて危機対応するという意気込みが厚労省には感じられない」とバッサリ切り捨てた。
 発言の背景には、大阪府の健康医療部長が会長を務め、都道府県の衛生担当部長らでつくる「全国衛生部長会」の決定がある。同会は医療機関への財政支援など国の新型インフルエンザ対策が不十分だとして、8日にも舛添厚労相に緊急要望を行うことになった。要望には、毒性の強弱に関する科学的知見を早期に示すことや、発熱外来を開設する医療機関への支援などが盛り込まれる予定で、こうした意向をくみ取って“先制口撃”を仕掛けた格好だ。

 新型インフルエンザ対応では、最初に国内初感染が疑われた横浜市の高校2年男子生徒(17)の情報取り扱いなどをめぐって、会見を急いだ舛添厚労相と横浜・中田市長が1日にガチンコバトルを展開したばかり。中田氏は舛添氏を「カリカリしすぎ。大臣自身が落ち着いたほうがいい」と皮肉たっぷりに批判し、神奈川・松沢知事も「厚労相の勇み足」と追撃した経緯がある。
 今回の橋下知事の“参戦”は、諸外国と比べて新型インフルエンザに神経過敏な国内事情を踏まえ、厚労省批判が受け入れられるとの計算が働いた可能性が高い。中田&松沢戦では判定負けムードだった舛添氏を、さらに追い詰めることになりそうだ。
 国内での感染者こそ確認されていないものの、世界を見渡せばインフル渦はいまだ拡大し続けている。共同通信によると、8日未明現在、死者はメキシコと米国で計46人。メキシコでは感染者が1204人に達し、死者は44人に上った。米国では初の死亡者が出たほか、感染者は5日時点の403人から41州計896人に急拡大。スウェーデンとポーランドでも初めて感染が確認された。
 世界保健機関(WHO)は、警戒水準(フェーズ)の最高レベル「6」への引き上げをまだ決断していない。

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