滝沢が06年にスタートさせた“滝沢”シリーズ。初演は『滝沢演舞城』で、関ジャニ∞、Kis-My-Ft2、A.B.C-Zほか、結成前のHey!Say!JUMP、ジャニーズWESTらが、ミュージカルの基礎をここで磨いた。
10年から、現在の『滝沢歌舞伎』に改題。歌舞伎とミュージカルの融合を見事に成就させ、火、水、フライングが大きな見どころになっている。13年の“源義経”では、俳優の京本政樹と、長男でジャニーズJr.の京本大我による、初の親子共演が実現している。
ジャニーズのタレントは、多くのステージに立つことによって、その才能を開花させ、磨き、世界で通用するエンタテイナーになることを目指す。80年代アイドルとして一世を風靡した少年隊からは錦織一清、男闘呼組からは岡本健一、光GENJIからは佐藤アツヒロらが、アイドル脱却後、活躍の場をテレビから舞台に移すのは、息の長い役者になるため。東山紀之が今でも少年隊の看板を下ろさず、ドラマ、バラエティ、映画に舞台と、全方位で活動しているのは、後輩の目指すべく指針になっているからだ。
そんなヒガシの座を担える逸材となれば、やはりステージの場数を踏んだ、限られたタレントとなる。現時点では、光一と滝沢が、その距離に近いといえる。カンパニーの座長として、つねに心身を鍛え、主演・構成はもちろん、腕を上げてくる後輩の資質や特異性まで見ぬき、長所を伸ばしてあげる。
“SHOCK”と同じく、地方進出もなしとげている『滝沢歌舞伎』。今年もそろそろ、「タッキーの季節」が到来するが、どんな圧巻パフォーマンを魅せるのか。開催の発表が、待ち遠しい。