ジェリコと同じピエロのようなメイクで、ロスインゴグッズを見にまとった内藤は「ホラッ!ジェリコさ〜ん!ご機嫌いかがですか〜?世界のスーパースターは、やはり、ムイ、オクパード(かなり忙しい)なんでしょう。今どちらにいらっしゃるんですか?ま〜さか!自宅にいるなんてことはないですよね?きっと今ごろ、世界中を飛び回っていることでしょう。何せ、世界のスーパースターですから」と皮肉交じりだ。
続けて「ところで!このペイント見てくださいよ〜。どうですか?…世界のスーパースターは、こんなマヌケなメイクをするはずがない。もしするなら、もっとクールで、もっとカッコいいメイクをするはずですよ。そして!他人のTシャツのデザインをコピーして金儲けしようなんて、そんなセコイ真似するはずないでしょう!何せ世界のスーパースターですから!」とジェリコを「世界のスーパースター」とほめ殺し。
さらに「あなたと絡むと世界的な知名度が一気に上がる。きっとあなたと対戦したいというレスラーが世界中にたくさんいることでしょう。この新日本プロレスのリングにもあなたと対戦したい選手が、たくさんいる…はず…なん…です…が…。誰もあなたの名前を出しませんよ?もしかして、誰もあなたに興味がないんじゃないですか?ねぇ。“自称”世界のスーパースター、クリス・ジェリコさん。俺が言ってることは、間違ってますか?」と挑発を続けた。
「何でもいいけどさ、さっさと、俺の前に出て来てくださいよ。どーせ!暇人なんでしょ?ねぇ?“自称”世界のスーパースター、クリス・ジェリコさん。でも間違っても…こんなマヌケなメイクをして出てくるのだけは、勘弁してくださいよ。あなたとお会いできる日を楽しみに待ってますよ!カブロン!(バカ野郎)」と挑発し、2分を超える自撮り動画メッセージは終わった。
2人が最後に絡んだのは、11月3日のエディオンアリーナ大阪大会。ジェリコがEVILを相手に防衛を決めた後も攻撃を続けていたところを、内藤が救出に入ったのが最後だ。カード決定会見にもジェリコは姿を見せなかった。内藤はジェリコと、ジェリコのスケジュールを空けておかなかった新日本に対して苦言を呈している。今年1月5日の後楽園ホール大会、5月4日福岡国際センター大会で、ジェリコが内藤を急襲したことから、2人の因縁が勃発。6月9日の大阪城ホール大会では、内藤のIWGPインターコンチ王座にジェリコが挑戦し、ジェリコが王座を奪取している。インターコンチというタイトルに興味がない内藤も、さすがにこの敗戦は悔しかったようで、「自分の貸しは自分で返す」と意気込み、来年1.4東京ドーム大会での王座挑戦実現に至っている。
今回、内藤が発信したメッセージをジェリコがチェックするのは間違いない。14、15の両日の前哨戦『Road to TOKYO DOME』(後楽園ホール)にジェリコが現れるのか注目されるところ。ジェリコは新日本では突然現れるイメージが強く、意外なところから内藤を襲ってくる可能性は高い。内藤はそこを逆手にとろうと今回メッセージを投稿したと思われるが、さらに裏をかくのが世界のスーパースター。今年も後楽園2連戦は一瞬たりとも見逃せない大会になりそうだ。
文・写真 / どら増田