1回戦でポール・カーフンと対戦する中村。この日は、理学療法士の岩舘正了(まさる)氏の指導の下、「パンチ、キック、投げの基本となる軸(体幹)を鍛える」ためにバランスボールを用いた練習や、岩舘氏が投げるボールを反射的に交わす調整法をこなした。
このトレーニングを始めたきっかけは、2006年大みそかのマウリシオ・ショーグン戦後に左ひざのじん帯を損傷、手術したこと。「ずっとひざに違和感があって、どうしていいかわからなかった」と悩んでいた時期に岩舘氏と出会った。体幹を鍛えたことで「立ち上がりとかパンチの連動がよくなりましたね。体のブレを修正して(パンチの)キレがすごく出てきました」と効果を実感する。
初のミドル級挑戦に向けて万全の中村だが、これには理由がある。
生まれてくる我が子のためだ。出産予定日は9月16日だったが、まだ産まれていない。「家族が増えることはリングに上がるうえで助けになっています」と新たな生命の誕生を待ちわびている。
現在、総合3連敗と結果が伴わない中村だが、戦極初陣で完全復活を期す。