さんまが発案した「バツイチ」「ドヤ顔」「天然」 それぞれのきっかけは

お笑い 2019年01月19日 18時10分

さんまが発案した「バツイチ」「ドヤ顔」「天然」 それぞれのきっかけは明石家さんま

 明石家さんまといえば、日本一おもろい還暦芸人。今年7月1日の誕生日で64歳になるが、いまだ若手芸人をライバル視するほどで、現役感がたっぷりだ。そんなさんまが流行の発信源となって世に広めた言葉は、とても多い。「バツイチ」もそうだ。

 さんまは88年9月、女優の大竹しのぶと電撃入籍。翌年に、タレントでミュージシャンのIMALUが誕生している。しかし、結婚生活は長く続かず、およそ4年後の92年9月に離婚。その記者会見で、額に「×」と記し、1回目の離婚をバツイチと表した。この造語は、『現代用語の基礎知識』(自由国民社)の1993年版に掲載されている。
「ドヤ顔」を初めて口にしたのも、さんまである。

 20代のころから親しい笑福亭鶴瓶とプライベートでゴルフを楽しんでいたとき、鶴瓶がパターで成功した。そのときに放ったさんまのひとことが、「兄さん、ドヤ顔」だったのだ。もう30年以上も前。鶴瓶はこのとき一瞬首をかしげたが、決めたあとに見せる自信満々の顔であると理解して以降、鶴瓶、さんまがバラエティ番組で口にすることによって、徐々に浸透していった。

 愛すべき後輩・ジミー大西に対して表現した「天然」も、テレビを通じて広めたのは、さんまである。

 80年代、ジミーはさんまの弟子のような存在だった。そんな彼に着目したのが、あの萩本欽一。元コント55号の相方で、「坂本二郎(故人)の再来」と絶賛した欽ちゃんは、ジミーを使いたいとさんまにオファーした。

 しかしジミーは、自分の持ちギャグである「やってる、やってるぅ」をマスターするのに半年もかかったほど、比類なきおバカさん。さんまは、「大将(萩本)に迷惑がかかってしまう」ことを理由に、断った。それでも欽ちゃんは、レギュラー番組にジミーを起用。ところが、稀に見る出来の悪さに頭を抱え、「ジミーちゃん。天然だね、あれ」と口にして、たった3回で降板させた。

 ジミーはその報告を、自身も出演していた『オレたちひょうきん族』(フジテレビ系)の現場で、さんまにした。そして、そのまま、本番に突入。コントでジミーがボケたとき、さんまはさっき耳にしたばかりの新語を思い出し、「おまえ、天然やからなぁ」とツッコんだ。

 同番組では、その後何度もさんまが口にしていたが、「天然ボケ」として一人歩きしたのは、そのおよそ20年後。計算なく、ごく自然にズレた言動をしてしまうことを示す「天然」が、伝説のバラエティ番組から広まったことは、あまり知られていない。

 さんまはお笑い怪獣であり、ボキャブラリー製造者でもあったようだ。
(伊藤雅奈子)

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