JBCは前事務局長の安河内剛氏(事務局長代行補佐)の不正経理等の疑惑で紛糾。森田健事務局長代行が新団体設立を口にし、全国のジム会長で構成する日本プロボクシング協会(大橋秀行会長)も後押し、大方の職員も追随するものと思われていた。森田氏は6月27日、コミッショナーに辞表を提出したものの、28日に予定されていた理事会の推移を見守るよう指示され、辞表の受け取りを拒否されていた。
注目された28日の理事会では、調査委員会による調査結果の報告を元に今後の指針を確認。調査委員会は安河内氏の不正経理はなかったとしたが、組織管理に不適切な点があったとして、無役の職員に降格。斎藤慎一専務理事が専務を辞任し、平の理事に降格。新専務理事には秋山弘志理事が昇格。渦中の森田氏は事務局長代行から事務局長への昇格が決定した。安河内氏は「理事は辞職するつもり。一職員に戻ることだと受け止めている」とコメント。
森田氏が新事務局長に就任し、安河内氏が降格処分を受けたことで、森田氏は「JBC1本でがんばる。職員にも今まで通りやってほしい」と決意。安河内氏への反発を強めていた、レフェリーらで構成される東京役員会や職員の説得に努める意向を示した。
これを受け、日本プロボクシング協会の大橋秀行会長は「JBCの決定を支持する。これで安心して試合に臨める」と語り、問題は決着したとの見方を示した。
発端となった安河内氏が追放とはならず、組織内に残ることで、火種はくすぶるが、ひとまず統一団体の分裂は回避されたもようだ。
(落合一郎)
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