今回の騒動では、SMAPの中でも、リーダーの中居正広と木村拓哉に注目が集まった。二人の動きの差が今回の騒動を大きくしたといっても過言ではないだろう。そんな中、改めて、この二人のスターを比べてみると、実は中居正広の“芸の広さ”が浮き彫りになってくることがわかる。
一般的には中居正広はバラエティなどのMCでその本領を発揮し、キムタクこと木村拓哉は、“月9”などのドラマを中心とした演技で、地位を得ているメンバーとされている。しかし、業界内での評価は、「演技はキムタクよりも中居の方が上」というのが、かねてから言われていたことだという。
「キムタクについてよく言われているのが、そのワンパターンな演技。もちろん、そもそも彼が主人公であることを前提にドラマが制作されるので、問題はないのですが、それが彼の芸の幅を狭めてしまっているともいえます。正直、世間から飽きられてもしまっています。そんな彼は、実は制作陣が使ってみたいと思えるような俳優ではないのです」(テレビ局関係者)
一方、中居の最大のヒットドラマといえば、『ATARU』(TBS系)だろう。2012年に放送されたレギュラー回では平均15%を記録。ドラマが冬の時代である昨今、これは十分な数字といっていいだろう。さらに、このドラマで中居が演じたのは、自閉症の一種である「サヴァン症候群」の主人公という難しい役どころであった。また、映画でも中居には評価が高い代表作がある。2008年の映画『私は貝になりたい』は非常に彼の演技の評価をアップさせ、辛口の映画コメンテーターで知られているラッパーの宇多丸は、自身のラジオ番組で、作品の評価は別として、「(過去の同タイトルの作品で主人公を演じた俳優を)はるかに凌駕している。すばらしい」と高い評価をした。
ジャニーズ事務所はからは、“処分なし”との報道もあった中居。ただ、今回の件を良いきっかけとして、テレビのバラエティ番組のMCを中心にした活動だけでなく、決して大きな規模の映画でなくともよいので、“俳優・中居正広”を、もっと見てみたいと期待するファンは多いようだ。