サマースプリントシリーズの第2弾。アイビスSDは◎サチノスイーティーが連覇を達成します。
昨年のこのレースでは、スタートを決めると馬なりで先頭に立ちグングン加速。素晴らしい手応えで後続馬を3馬身突き放す卓越したスピードを披露しました。外枠発走に51kg、レース前に雨が降って時計のかかる馬場になったのもプラスになりましたね。それにしても強い内容。3歳にして古馬相手に素質の高さを見せつけてくれました。
そして、4歳を迎えた今年。最も成長を感じた一戦が春のシルクロードSでした。
3角で不利を受け、4角では7番手まで後退。スピード任せの競馬をしていた以前のスイーティーなら、この時点でジ・エンドですが、直線は最内を突いて猛追し、勝ったエムオーウイナーに0秒3差まで詰め寄りました。随分、負けず嫌いな娘(こ)なんだなぁ…と、この闘争心の強さには関心しました。合わせて、単純にスピードを生かしていたころよりも、レースでの駆け引きがとても上手になりました。なだめれば我慢も利くようになりましたからね。
アイルラヴァゲインに敗れたオーシャンSにしても、4番手からしぶとく伸びて0秒1差2着。それまでは若い牝馬ということもあり、斤量を背負う機会の少なかったスイーティーでしたが、この時は55kgを見事に克服してみせました。
また、ここ2戦は番組の関係もあって、ダートに矛先を向けましたが、短距離は馬場を問わないことを改めて証明してみせました。道中は内外から他馬にこられ、決して楽な展開ではなかった京葉Sが0秒3差の完勝。そして、かきつばた記念は逃げてメイショウバトラーの2着。強力メンバー相手にダートでも2連対と、一年前とは比較にならないくらい底力はアップしています。
気になる台風の接近もかえってプラスです。今は高速馬場も走れる範囲にありますが、道悪好きのスイーティーにとっては何とも有り難いことです。2か月半の休養明けも気性的に心配ないし、前走で7kg減っていた馬体もすっかり回復。ここ目標に中間はじっくり乗り込まれ、状態は文句のつけどころがありません。昨年のサマースプリントシリーズの勝ち馬はすべて牝馬。とくにこのレースは牝馬が4勝と抜群の相性を誇ります。得意の平坦コースで磨きのかかったスピードをフル回転!今年も一直線に重賞をいただきです。