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天皇賞・秋(GI、東京芝2000メートル、11月1日) 東の新星シンゲン 得意の東京で一角崩しなるか

 ウオッカの2連覇を阻止するのは、東の秘密兵器・シンゲンだ。「第140回天皇賞・秋」(GI、東京芝2000メートル、11月1日)の最終追い切りが28日、東西のトレセンで行われ、シンゲンが抜群の手応えで駆け抜けた。6歳の今年は重賞2勝と本格化。東京は8戦6勝のハイアベレージを誇っており、一気に頂点を極めるシーンは十分考えられる。

 6歳の今シーズン、ついに奥手の血が開花したシンゲン。重賞2連勝を含め4戦3勝、3着1回と充実ぶりは目を見張らせる。
 前走のオールカマーもマツリダゴッホ、ドリームジャーニーのGI両馬相手に0秒3差3着だから、評価できる。しかも、2頭とはコース適性の差が大きかった。
 「今日はコースの上手な馬に勝たれたよ」と鞍上の藤田騎手もあれが実力でないことを強調。「東京ならやれる手応え手ごたえをつかめた」とリベンジを誓っていた。
 実際、東京はここまでメンバー最多の6勝を挙げているように、自分の庭も同然。コースの違いはあるが、同じ左回りで行われた新潟大賞典の勝ちタイム1分56秒9は、メンバー最速。距離適性も相当高い。
 もちろん、状態は非の打ちどころがない。22日に行われた1週前追い切りでは、ポリトラックで6F82秒6、上がり3F37秒3→11秒1(馬なり)をマーク。「ひと追いごとに良くなっています」とケイコ役の斉藤助手が言えば、大上調教厩務員も「(休み明けを)1度使った上積みは大きい。前走以上なのは間違いない」と口をそろえて太鼓判を押した。
 今年の3勝すべてで、メンバー最速の鬼脚を爆発させている点も特筆できる。「精神面で成長し、オンとオフの切り替えが上手になった」と指摘する同調厩員。無駄な動きをしなくなった分、エネルギーが蓄えられ終いの爆発力につながっているのだ。
 確かに実績不足は否めないが、スピード+切れ味は並みいるGI馬と比べてもまったくそん色がない。GI初挑戦が天皇賞とハードルは高いが、大上さんは「素質的にはヒケを取らない」とキッパリ。千載一遇のチャンスに意欲満々だ。

 【最終追いVTR】角馬場でウオーミングアップした後、ポリトラックへ入り、5F65秒9→50秒1→36秒4→11秒4(G仕掛)。半マイル付近から加速すると重心をグッと沈ませ、矢のような伸びを見せた。デキは万全に近い。

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