そんな彼女たちのネタを収めた撮り下ろしDVD『プリンアラモード』が24日に発売される。今回、ニッチェの2人にインタビューを実施した。DVDのことはもちろん、情報番組に出演する際のこだわり、事務所で仲の良い芸人など様々なことを聞いたので、最後までチェックしていただきたい。
ーーDVD発売は5年ぶりだそうですね。オファーがあった時はどんなことを思いましたか?
江上:やめた方がいいんじゃないかと。
近藤:「売れないと思います」って言いました。
ーー(笑)。
江上:世間的にはネタのイメージがないですし、“難しいんじゃないかな”って思いましたね。ただ、毎年単独ライブをやってネタを作り続けていますし、「出しませんか?」と言われるうちが花かなと。“昔と違うネタをやっているんだよ”って、提示できる良い機会かなと思い直しました。
ーーネタのチョイスはどのようにしたんでしょうか?
近藤:我々のネタの傾向が変わりまして、昔は子どもに扮した大衆向けのネタが多かったのですが、最近は年齢を重ねて今だから思うこととか、見えるようになったことをネタにするようになったので、そちらを多めに選びました。
ーーきっかけがあったんですね。
近藤:成長して幅も広がって“大人になった笑いもやりたいな”って思うようになったんですよね。それがネタ作りに反映されれば、今後のネタ作りが楽しくなりそうだなって。
江上:今後も昔みたいなネタも作るかもしれないですけど、それと並行して自分たちの年齢に沿ったキャラクターができたらなと思っています。
ーーおふたりは日本映画学校(現・日本映画大学)で出会い、女優を目指していたそうですね。お笑いのノウハウはどのように勉強されたんですか?
江上:私たちってそうじゃない部分もあるとは思うんですけど、根が真面目なんだと思うんですよ。授業で漫才をするってなった時に、とりあえずお笑いのビデオを何本も借りて『爆笑オンエアバトル』(NHK)とか『ZAIMAN』(読売テレビ)とかを観て、いろんな人のネタをノートに書き起こしましたね。
近藤:真面目(笑)。
江上:「ここって長く喋っていないよね」とか、「4行に1回ボケているね」とか話し合っていました。最初は、そんなに自分がブスだとは思っていなかったですし、顔や体型で笑いを取れるとは思っていなかったんです。紆余曲折ありましたけど、いろんな人のアドバイスを聞いて、徐々に代表的なコントができていった感じです。
ーー視聴者目線ですが、情報番組ですごくうまく立ち回っているイメージがあります。
近藤:今レギュラー番組をやらせていただいている『ゴゴスマ〜GOGO!Smile!〜』(CBC/TBS系)は、最初は東海地方で地域密着の情報バラエティーだったんですよ。それが改編で放送局が広がって今の形になって……。4月からは古舘伊知郎さんがレギュラーに入るっていうわけの分からない状態に膨れ上がっているんですけど(笑)。
江上:そうなんだよね〜。初めて会うよ〜。緊張しちゃうよ(4月上旬に取材)!
近藤:それまでは、いくらタワーを見て「キャーッ!」って言っていたのに、一転して政治とか扱うようになった時に、スタッフさんに「大丈夫ですか?」って聞いたことがあったんです。スタッフさんから「分からない立ち位置でいいので、そのままでいてください。そういう役割も必要なんです」って言われてすごく気が楽になりましたね。“もう勉強していかない!”って(笑)。
江上:我々がポンコツで何も知らない状態でいると、“そんなに固くないんだ”って思ってもらえるんじゃないかと思うんですよ。緊張が本領を発揮できない敵だと思っているので、偉そうですが、いろんな方を緊張をさせないように……とは常に思っています。自分たちが目立とうなんて1ミリも思っていないので、皆さんが良ければそれでいいです。
ーーお二人が所属するマセキ芸能社では、三四郎さんが同期なんですね。近藤さんは相田(周二)さんとよく食事に行っているイメージがあります。
江上:お互いのファンが「結婚してほしい」と言うくらい仲が良いですね。
近藤:後輩も「本当は付き合っているんですよね?」とか言ってきます。
江上:一切、恋愛感情ないですからね。
ーー最後にDVDの見どころを教えてください。
近藤:テレビでやったことのないネタもたくさんあります。“35歳前後の女の頭の中はこんな感じですよ”っていうDVDなので(笑)、ぜひご覧ください。
江上:前作のDVDとは全然違う我々のネタが観られると思います。ロケで食レポしている私たちも、ネタをしている私たちも、どちらも好きになってください!
(インタビュー終わり)
ニッチェ『プリンアラモード』
発売日:2019年4月24日発売
発売元:Contents League
価格:3,800円(+税)
【収録ネタ】
彼氏のお母さん
女社長
検尿
偏見
友達の妹
漫才
遺産相続
やる男先輩
逃げてきた花嫁
カフェ
(取材・文 浜瀬将樹)