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セントライト記念(JpnII、中山芝2200メートル、20日) ハアさんの厩界舞台裏 菊戦線での挽回を期すナカヤマフェスタと堀内岳志調教厩務員

 「競馬好きが高じてこの世界に入りました。もう7年目になります」。そう話すのは、ナカヤマフェスタを担当する堀内岳志調教厩務員だ。

 トウカイテイオーのダービーに徹夜で並んだほど、熱烈な競馬ファンだった。「初めて競馬場に行ったのは、オグリキャップの引退レースだった有馬記念。鳥肌が立つほど感動しましたよ」と当時を懐かしむ。
 しかし、夢見た世界は実際に入るとなかなか厳しかったという。「厩務員になって、目からウロコが落ちることばかりでした」。戸惑いと努力の日々は今でも続き「ナカヤマフェスタにもいろいろ教えられます」とうなずいた。
 東スポ杯2歳Sを勝ったり喜びもあったが、ここまでは確かに苦労の方が多かっただろう。

 皐月賞8着、ダービー4着。春の2冠はいずれも不完全燃焼に終わったからだ。「春は背中やトモが弱くて、万全の状態で使えなかった」。トモの不安でTRに出走できず、皐月賞は京成杯からのぶっつけ。ダービーもやっと良くなってきた状態でしかなかった。
 ところが、ひと夏越して格段にたくましさを増した。「体もひと回り大きくなりました」と堀内さんは満足そうに目を細めた。とりわけ1週前追い切りは圧巻。南ポリトラックで6F77秒3と、豪快に自己ベストを叩き出した。
 「もともと調教はいくらでも動くけど、痛いところがなくなり一段と動くようになった。とにかく心肺機能は抜群。すでに体ができているので、今週は余裕残し(5F68秒8)で十分だし、最高の状態で臨めます」と笑みを浮かべた。
 強いて課題を上げれば勝ち鞍のない右回りか。しかし、堀内さんは強気だ。「京成杯は落馬の影響をモロに受けた。皐月賞は体調が本当じゃなかった。回りは関係ない。自分の競馬をすれば、結果は付いてくると信じています」と揺るぎない自信をのぞかせた。

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