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撃チン、熟女キャバクラ! 現実はそんなに甘くなかった!!

 熟女ブームは、今や「美魔女」などという言葉が生まれ、またこんなキレイな40代50代の(オレにとっては)お姉さんコンテストなんかも開かれるなどして年上大好きなオレにとってますます嬉しい時代を迎えた。そこで最近できたばかりという、熟女キャバクラ「X」への想いが膨らむばかりだ。行きたい、いや、行かねば…そう思い立つと給料日前の寂しい赤貧期間であろうが関係ない。オレの夜のおかず、杉○彩や叶●子クラスは絶対にいるはずだ。想像するだけで、第一汁がブリーフに滴るオレって。

 普通のキャバよりもう少し薄暗くした店内は、結構な人の入りだ。残念ながら友人には同じ趣味を持った年上好きなヤツはいないため、いつもならこういう場所は一人では絶対に来ないオレも今日はおとなしく一人目のキャストを待っていた。

 「あらあ、一人なの?」と声を掛けるその風貌は、10歩譲ってハイ●ール・モ○コじゃん。ちょっと、初っ端がコレですか? 泣きたいです。しかしオレは紳士であるべきだ。この状況でも事実を受け入れたい。少し待てば、次のお姉さんがやってくるはずだ。オレは無難にモ○コ姉さんをかわすと、次に期待した。しかし、「よく奈美○子に似ているって言われるの」と大胆不敵な2番目のお姉さん、横顔はなんとなく似てなくもないが、どっちかと言うとオレの母ちゃんソックリだ。おいおい、1時間6000円も払って母ちゃんと酒飲め、ってか? ドレスの背中がパッツンパッツンで、ストラップが今にも引きちぎれそうし、重量挙げの選手みたいな上腕部は見事。なんだか、段々寂しくなってきたオレ。そこにやって来た3番目のお姉さんは、確かに今までで一番マトモな外見だけど、なんだかとても不幸せそうなオーラが全開だ。きっと働かない旦那がいつも財布から勝手に金をくすねるとか、娘が援交してるのが学校にバレたんじゃないかと適当な想像するオレ。

 「すいません。ちょっとオシッコ」とトイレに行くついでに、他のテーブルをチェックする。すると、暗闇に慣れてきた目でどこを捜しても自分の理想のお姉さんがいないことに気付いた。そして、来ている客も50〜60代のオジサンが殆どだと今確認した。やはり、そんなに現実は甘くなかった。1時間キッカリでオレはここを離れる決心をした。金も無かったし…嗚呼、松●慶子のような美熟女は、一体どこにいるんだろう。店を出る前にもう一度だけ、店内を振り返って見ると、そこは少々キツい加齢臭が漂っているような痛ましい町内会の寄り合いのようだった。

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