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「物言う株主」村上世彰氏の復活で震え上がる標的企業

 “村上ファンド復活!”と市場筋が囃している。9年前にインサイダー取引で逮捕・起訴されたのを機に表舞台から去っていた村上世彰氏が、電子部品商社・黒田電気の株式を個人名義で5.94%取得したことが明らかになったのだ。かつてのモノ言う株主が“昔の名前”で堂々と復帰宣言したことから個人投資家が“おこぼれ”にあずかりたい一心で群がり、黒田電気株は一時ストップ高となった。
 「黒田電気では“村上ファンドの残党”とされるC&Iホールディングスが買い出動しており、これで保有株はトータル10.96%に達している。資産はタップリある会社だから増配要求などで会社を揺さぶり、最終的には高値での自社株買いに追い込む作戦でしょう。これぞ、株買い占め屋の常とう手段です」(証券記者)

 もっとも、御大の村上氏復活に先駆けて数ある村上ファンド“残党組”は、とっくに市場で存在感を放っている。エフィッシモ・キャピタル・マネージメントはヤマダ電機、セゾン情報システムズを、レノはアコーディア・ゴルフ、自動車部品メーカーのヨロズを−−。
 いずれも大量の株取得と御大譲りの荒業で、会社側をかき乱している。

 中でもストラテジックキャピタルは、2.85%の株式を保有する会計用ソフト開発の日本デジタル研究所に対し、積立金を取り崩しての自社株買いを要求。社長の兄が経営する税理士事務所との委任業務に疑義があるとして東京地裁に取締役会議事録の閲覧を請求するなど、まさに“モノ言う株主”の本領を発揮している。
 「日経平均株価が15年ぶりで2万円の大台に達する中、これで残党組が御大の下で一本化でもすれば、標的にされた企業は震え上がるでしょう」(市場関係者)

 投資先企業のだらしなさを諭し、株主価値向上を徹底追及するその姿勢を見るにつけ、“ちょうちん買い”の個人投資家など、まだかわいい部類かもしれない。

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