こう語るのは、熊本県の関係者。
「あの秘書」とは、“税制のドン”と呼ばれ国家公安委員長も務めた野田毅・前自民党税制調査会会長の元秘書、藤木寿人容疑者(39)。10月初めに覚せい剤取締法違反容疑で熊本県警に逮捕されていたことが発覚したのだ。
藤木容疑者は覚せい剤の使用を否認しているが、なぜこのタイミングでの逮捕だったのか。その経緯については後述するとして、衝撃が走ったのは同県や永田町だけではない。
スポーツ紙芸能記者がこう説明する。
「実は、藤木の薬物入手ルートから、複数の女性タレントらの覚せい剤疑惑が炙り出されるのではという情報が、芸能界に拡がっているのです。火のないところに煙は立たないということです」
周辺関係者への取材から、その女性タレントには以下のようなメンツが浮上している。
「国会議員候補にも何度か名前が挙がっている中堅女性タレントA。さらに、歌でも定評のある若手女性タレントBなどです。なぜ彼女たちが浮上したのか。藤木が彼女たちと何らかの関係で親しくしており、東京に出張した際には何度か飲食をする間柄だと話していたからです。また、彼女たちがトラブルに巻き込まれた際には、藤木が間に入って処理に奔走していたという話もあります」(同)
その出張の際に飲食していたというのが六本木界隈。そこで芸能界関係者と繋がり持った可能性があるという。
「熊本県警が今年夏から9月にかけ、薬物供給ルートの一部を摘発したのですが、その顧客を洗い出しているうちに藤木の名前が浮上した。大物国会議員の秘書ということもあって慎重に取り扱い、任意で尿検査をしたところ、陽性反応が出たため今回の逮捕に至ったようです」(社会部記者)
しかし別の全国紙政治部ベテラン記者は官邸筋の話として、こんな際どい話もする。前述の「逮捕のタイミング」に関してだ。
「議員秘書とはいえ初犯。さらに発覚前に辞職していたため、通常ではここまで大事にはならない。問題が大きくなった背景には別の理由が考えられ、そうした兆候が随所に見られるのです」