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ほおずき市、七夕祭り、かっぱ寺…下町の夏を歩く=浅草寺周辺

 各地で夏本番を迎えている。関東の梅雨明け後最初の日曜となった10日、東京の下町を散策した。

 都心の東にある浅草(東京・台東区)は、隅田川のほとりに広がる下町。学校唱歌にも歌われる隅田川は、春は桜の名所となり、来月8月には“江戸の華”と親しまれている「隅田川花火大会」も開催される。全高634メートルで、自立式の鉄塔としても電波塔としても世界最高の東京スカイツリーは、隅田川を挟んで浅草の対岸で建設中。バブル経済の最中に都庁ビルが都心の西部・新宿に移転し、今も新宿に近い渋谷などが繁華街としてにぎわっている。いっぽうで、現在、浅草周辺は、観光地としても、街づくりの面からも、新たなにぎわいを見せるのではないかと脚光を浴びている。

【啄木歌碑】
 浅草の等光寺に、27歳の若さで他界した明治の歌人・石川啄木の歌碑がある。啄木は、岩手県に生まれ、詩集を出版するために東京に出た。歌碑には、「浅草の夜のにぎはひにまぎれ入りまぎれ出で来しさびしき心」という歌が刻まれている。等光寺は、啄木の葬儀が行われた寺院だ。

【浅草寺】
 浅草のシンボルといえば、雷門で有名な浅草寺。徳川3代将軍家光建立の本堂は、戦災により焼失したが、1958年に焼失前と同形態に再建された。

 その浅草寺で、下町の夏の風物詩「ほおずき市」が開かれていた(9日から10日)。ほおずき市は、浅草寺の功徳日である7月10日に参拝をするとご利益があるという信仰から生まれ、期間中にお参りをすると4万6千日分に相当すると伝えられている。境内には100軒以上の「ほおづき屋」が露店を出し、オレンジに色づいたホオヅキや、これから熟する緑色の鉢植えが並べられ、風鈴の音色と威勢のよい売り子の掛け声が響いていた。

【下町七夕祭り】
 浅草寺を出た先となる「かっぱ橋本通り」で、「下町七夕祭り」(6日から10日まで)が行われていた。七夕飾りで彩られた「かっぱ橋本通り」周辺は、もとは、たびたび洪水が起こる低地だった。昭和8年(1933年)に廃橋になったが、合羽橋(かっぱばし)があった場所だ。

 合羽橋という名前の由来には伝承がある。文化年間(1804〜17)に、合羽屋喜八(合羽川太郎)という人物が私財を投じて排水のための堀割工事にとりかかった。そのさい、かつて合羽屋喜八が助けたという隅田川のかっぱが工事を手伝ったそうだ。

 「かっぱ橋本通り」には、河童大明神がまつられている曹源寺(通称「かっぱ寺」)もある。(竹内みちまろ)

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