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マー君 北京五輪強行出場やばいぞ

 楽天の人気者、マー君・田中将大投手(19)が北京五輪に強行出場することを決意した。懸念された右肩痛が支障なしと判断されたからだ。しかし、過密日程の五輪野球。連投、ロングリリーフもありうる。起用法によっては投手生命を縮めかねない危険性が残る。

 「8月13日から20日の予選で、試合がないのは1日だけ。予選終了後、1日空いて2日連続で準決勝、決勝がある。日程は過密で、中継ぎやクローザーにかかる負担は大きい。若くてタフな田中には、星野監督は敗戦処理を含め、フル回転を期待していた。ただ、あの右肩痛騒動があっての出場、星野監督は使い方が難しくなったんじゃないですか」
 そう解説するのは、スポーツ紙のプロ野球担当デスク。続けて、「田中は、『(31日からの)オールスターにも出ます。そのつもりで調整してきました』と、あの人懐っこい笑顔を浮かべて言ってた。本人はやる気満々ですけどねー(苦笑)」
 星野ジャパンの投手陣は10人。ダルビッシュ(日ハム)、杉内(ソフトバンク)、和田(同)、涌井(西武)、成瀬(ロッテ)の5人が先発。藤川(阪神)、上原(巨人)、川上(中日)、岩瀬(同)に田中を加えた5人が、中継ぎとクローザーを任されることになる。
 ちなみに、前回のアテネ五輪の投手は11人。そのうち中継ぎとクローザーは6人(別表)だったが、それでも石井は3日連続登板し、黒田は5回と3回のロングリリーフがあった。今回は1人少ないだけに、誰かが黒田以上の役を果たさなければならない可能性は高いのだが。
 星野監督をよく知る球界OBはこう言う。
 「星野は『マー君の球宴での投球を見てから(起用法は)考える』と言っているが、星野はもう戦略を変えるつもりでいるんじゃないか。例えば、捨て試合を作って先発が打ち込まれても続投させるとかだ。予選の目標はベスト4までに入ることと、その先(準決勝の対戦相手)が見えた段階で、残り2試合の投手をどうするかに絞れるからだ」
 策士で知られる星野監督の采配が見ものだ。
 それにしても、マー君の出否をめぐっておとなしかったのが野村監督。故障が分かったときは、「球宴も五輪もダメだろう」と悲観的なコメント。
 マー君の代役に、今期絶好調のエース岩隈が取られるだろうと言われたときも、「そうなるだろう。しかたがないな」。そして、マー君の出場が決まると「休んだ方が、いいのにな」。皮肉のひと言もあっておかしくないところでも冷静だった。
 「田中が五輪に出たいことは、痛いほど分かっていたから出る出ないは本人に任せたふしがある。岩隈も(五輪メンバーに)選ばれなかったとき、がっくりきていたのを知っている。だから、2人のうち1人が五輪に取られる覚悟はできていた。あとは田中が無事に帰ってきてくれるのを祈るだけじゃないですか」(前出・スポーツ紙デスク)
 しかし、もっとうがった見方をするのは、パリーグの某球団関係者だ。
 「今シーズンは、もうプレーオフのエキサイティングシリーズに出るのをあきらめているのではないか。一時は2位にまでなったが、もともと楽天の選手層は手薄。よくここまで、頑張ってくれたというのが本心。球団経営は順調で、球団サイドの信頼も厚い。監督自身が『もう1季、(監督を)やる』と言えば、まず認められる。来季は長谷部が出てくるのは間違いなく、投手陣は整備される。楽天での総決算、勝負は来シーズンに賭けるのではないか」
 野村監督は、星野監督と互角の戦略家。マー君が無事に帰国できるように“野村語録”を封印しているのではないか。

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